【RMCA BCPアドバイザー体験記】資格取得のメリットや流れを紹介

トヨクモ防災タイムズ編集部
企業は自然災害やサイバー攻撃・経済危機など、さまざまなリスクに直面しています。突発的なトラブルに備えた対策が不十分だと、事業の停止や業績の悪化につながる可能性があります。
企業が予測不可能な危機に備え、業務を継続できるようにするためには、BCP(事業継続計画)の策定が必要です。
しかし、防災への知識が乏しければ効果的な施策は策定できません。そこで役立つのが「RMCA BCPアドバイザー」の資格です。
この記事では、RMCA BCPアドバイザーの概要や実際に資格試験を受験した方の声をまとめた体験記を紹介します。これからBCPアドバイザーを目指す方の参考にしてください。

目次
RMCA BCPアドバイザーとは
RMCA BCPアドバイザーとは、RMCA(日本リスクマネジャー&コンサルタント協会)が認定するBCP(事業継続計画)アドバイザーの資格です。企業や組織が自然災害や予期せぬ危機に直面した際、事業を継続できるよう支援する専門家の証明となります。BCP策定のノウハウがあれば、企業の安定的な成長を支え、突発的なリスクに対する事前準備ができるようになります。
(参考:RMCA BCPアドバイザー|日本リスクマネジャー&コンサルタント協会)
RMCAとは
RMCA(日本リスクマネジャー&コンサルタント協会)は、日本国内においてリスク管理や危機管理の啓発・普及を目指す団体です。企業の災害対策を支援する専門家を養成するほか、各種研修を提供し、多様な業種のリスク管理を推進しています。
(参考:協会概要)
BCP(事業継続計画)とは
BCPとは、企業が自然災害・サイバー攻撃・パンデミックなどのリスクに直面した際に、事業を継続できるようにするための計画です。BCP策定の重要性は、企業の生存戦略そのものとも言え、これを専門的にサポートするのがRMCA BCPアドバイザーの役割となります。
RMCA BCPアドバイザーの取得がおすすめな人
RMCA BCPアドバイザーは短時間で知識を習得できるため、忙しい方でも比較的取りやすい資格です。初めてBCPに触れる方や、これから知識を身につけたい方におすすめできます。反対に、BCPに関する専門知識をすでに習得している方には不向きといえるでしょう。
とくに以下のような職業・立場の方におすすめです。
- 企業のリスク管理担当者
- 経営者・役員
- 公的機関・自治体職員
それぞれについて解説します。
企業のリスク管理担当者
企業の危機管理担当者は、社内のBCP策定を担当することが多く、資格を取得することによって専門性を高めることができます。とくに防災計画の策定や災害対応マニュアル作成を担う方には有用な資格です。
経営者・役員
企業経営において、リスク管理は売上や財務戦略と並ぶ重要な要素です。RMCA BCPアドバイザー資格を取得すれば、企業の安定性を高め、長期的な成長を支える知識を得られます。
公的機関・自治体職員
自治体や官公庁の職員として地域防災計画の策定を行う場合、BCPの知識は不可欠です。防災行政の推進において、専門知識を備えた職員の存在が重要視されています。
なお、近年自治体におけるBCPは注目されており、2023年度にはすべての市町村でBCPが策定されました。しかし、BCPは一度策定したら終わりではなく、定期的な見直しや改善が必須であるため、RMCA BCPアドバイザーの資格が役立ちます。自治体BCPについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
内部リンク「自治体 BCP」
RMCA BCPアドバイザー資格取得のメリット
RMCA BCPアドバイザーの資格を取得すると、以下のようなメリットを得られます。
- 企業・団体への信頼性を向上させる
- BCP策定を強化できる
- キャリアの幅を広げる
それぞれについて解説します。
企業・団体への信頼性を向上させる
RMCA BCPアドバイザーの資格を取得すると、企業や団体のリスク管理の専門家としての信頼を得られます。とくに、企業に対してBCP策定のアドバイスを提供する場合、資格保持者であることが強い説得力を持ちます。
また、同業他社や専門家との交流においても、資格があるとより信頼され、ネットワーキングの機会が増えるでしょう。
BCP策定を強化できる
RMCA BCPアドバイザーの資格取得を通じて、BCPの策定に必要な実務的な知識とスキルを習得できます。これは単なる理論に留まらず、実際の企業に適用可能なノウハウとして活かすことが可能です。
たとえば、BCPをゼロから構築し、企業ごとの状況に応じた調整を行えます。ほかにも災害時の初動対応から復旧フェーズまでの詳細なシナリオを策定できたり、企業特有のリスクを特定し、適切な対策を導入できたりといった能力が身につきます。災害時に迅速な対応を講じられるため、企業への損害を最小限に抑えることにつながるでしょう。
キャリアの幅を広げる
RMCA BCPアドバイザーの資格は、特定の業種に限らず、幅広い職種や業界で活用可能です。資格を取得することによって、BCPアドバイザーとしてのキャリアの選択肢が広がり、以下のような職種で活躍できます。
- 企業のリスクマネジメント部門
- 自治体や公的機関の災害対策担当者
- 防災アドバイザー・研修講師として独立
とくに最近では、自然災害やサイバー攻撃に対する対策として、企業がBCP策定の専門家を必要としているため、資格取得が直接的にキャリアアップにつながる可能性が高まっています。
RMCA BCPアドバイザー資格取得の流れ
資格取得のプロセスは体系的に整備されており、学習から試験、認定までのステップが明確になっています。ここからは、RMCA BCPアドバイザーを取得する際の流れを紹介します。
なお、本情報は2025年4月時点での情報です。資格の取得方法や試験の形式などは予告なく変更される可能性もあるため、受験を検討されている方はホームページをご確認ください。
1.RMCA公式講座への申し込み
資格取得を目指す場合、まずはRMCAが提供する公式講座への申し込みが必要です。以下のホームページから申し込みを行いましょう。
RMCA BCPアドバイザー|日本リスクマネジャー&コンサルタント協会
2.BCP研修の受講
申し込みを行ったら、メールが送られてきます。メールに記載されているリンクをクリックして、動画を視聴しましょう。
動画は全4回で、各講座は30分ほどです。企業が対処するべき災害の種類やその中での保険の役割、実際にBCPを策定する際に必要な視点・プロセスなどが解説されています。
3.認定試験の受験
動画の視聴が終わったら試験の申し込みを行いましょう。すると、試験用URLのついたメールが送られてくるので、そこからエントリーして運営の承認を待ちます。
承認されたら、Webブラウザで試験を受けましょう。4択問題が全部で20問出題されます。
4.資格認定と活用
試験合格後、RMCAから認定証が発行され、資格を正式に取得できます。試験に合格した時点から、BCPアドバイザーとしての業務を開始することができます。
RMCA BCPアドバイザーの受験体験記
ここからは、実際にRMCA BCPアドバイザーを受験したAさん(仮名)の声を紹介します。受験を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
受験したきっかけ
防災に関する情報を発信する業務を担当しています。その中で「信頼できる情報を発信するためにも、BCP策定に関する知識を深めたい」「編集者紹介ページに資格を記載することによって、信頼性が高まるのでは」と考え、RMCA BCPアドバイザーの受講を決めました。
なお、BCP関連資格は研修が長い、もしくは専門性が高いものが多い傾向にありますが、RMCA BCPアドバイザーは短時間で取得できる手軽さもいいと感じています。
学習に使用した教材と勉強時間
今回、RMCA BCPアドバイザーを受講する際、RMCAから送られてきた動画以外は活用していません。気になるワードが出てきた場合は、適宜検索しながら理解を深めました。なお、もともと業務でBCPに触れていましたが、策定の経験はありません。
今回の受講にあたり、メモを取りながら全講座を受講しています。3日間、通勤電車で講座に出てきたキーワードや概念を計3時間ほど暗記しました。
受験後の感想と難易度
試験は講座を受講して内容を覚えていれば、答えられるものが多い印象です。とはいえ、合格点は90%のため、油断することなく学習は進めるべきです。なお、試験は満遍なくすべての動画講座から出ました。
これから受験する方へのアドバイス
事前に特別な勉強をしなくても、動画を見て内容を覚えておけば十分合格できます。動画を視聴しながらメモを取ると、試験時に思い出しやすいでしょう。
なお、試験時間は30分のため、受験前にネット環境を整えておくのが重要です。仕事の合間に受けるのは避け、まとまった時間を確保することをおすすめします。
企業の防災力向上にはトヨクモの『安否確認サービス2』がおすすめ
RMCA BCPアドバイザーは予期せぬ危機に直面した際でも事業を継続できるよう支援する専門家であり、企業が事業を継続するうえで役立つ資格です。
しかし、企業の防災力を高めるためには、BCPの知識を身につけた担当者がいることだけではなく、災害時に備えたシステムの導入も重要といえます。
とくに緊急時の初動対応をスムーズにしたい場合には、トヨクモの『安否確認サービス2』の活用がおすすめです。安否確認サービス2は、気象庁の情報と連動して自動で安否確認通知を送信できるシステムです。従業員からの回答結果も自動で集計でき、従業員の安否確認にかかる手間を大幅に削減できます。
また安否確認サービス2には、情報共有をスムーズに行える「掲示板機能」と特定の従業員とやり取りできる「メッセージ機能」が備わっているため、緊急時の事業継続に向けて迅速な行動が可能となります。掲示板やメッセージ機能は、平常時の連絡手段としても活用し、従業員が操作に慣れている状態にしておくと安心です。
まとめ:RMCA BCPアドバイザー体験記を活かして資格取得を目指そう
RMCA BCPアドバイザーの資格は、企業や自治体の危機管理を支援する専門家として活躍するための重要な資格です。資格を取得するだけではなく、実際の業務に活かすことが重要です。そのためには企業ごとのリスクを深く理解し、現場に即した提案を行う視点が欠かせません。
これからRMCA BCPアドバイザーを目指す方は、知識の習得だけでなく、実務でどのように活用できるかを考えながら学ぶことが大切です。資格を取得し、企業や組織の事業継続に貢献できる専門家として、ぜひ活躍してください。
なお、企業や団体の防災力を高めるためには、トヨクモの『安否確認サービス2』の活用がおすすめです。初期費用不要で30日間のトライアル期間を設けているため、導入へのハードルも低いでしょう。BCPを強化したい方は、ぜひ無料体験から試してください。