グループウェアで安否確認はできる?主要製品の紹介と専用システムとの使い分け

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トヨクモ防災タイムズ編集部

災害時に従業員の安否を迅速に確認することは、企業にとって重要な責任の一つです。近年では、BCP対策の観点から、安否確認の手段をあらためて見直す企業も増えています。その際、「すでに導入しているグループウェアで安否確認まで対応できないか」と検討するケースも多いのではないでしょうか。

本記事では、安否確認機能を備えたグループウェアで実際にできることや注意点を整理したうえで、専用の安否確認システムとの違いを解説します。既存のグループウェアで十分なのか、それとも専用システムを導入すべきか、自社に合った選択を行うための判断材料を提供します。

1. グループウェアでの安否確認が求められる背景

近年、企業が災害時の安否確認手段を見直す動きが進んでいます。その背景には、BCP(事業継続計画)対策の重要性の高まりと、テレワークの普及という2つの変化があります。

こうした環境変化に対応する手段のひとつとして、既存のグループウェアを活用した安否確認が検討されるケースも増えています。

1-1. 災害リスクの高まりとBCP対策の重要性

日本は地震、台風、豪雨などの自然災害が頻繁に発生する国です。とくに2011年の東日本大震災以降、多くの企業がBCP対策の必要性を強く意識するようになりました。

災害発生時には、まず従業員の安否確認が最優先となりますが、電話回線の混雑により連絡が取れないという課題もあります。

こうした通信障害のリスクを回避するために、インターネット経由で安否確認できる仕組みが求められています。既存のグループウェアに安否確認機能が備わっていれば、電話回線に依存せず連絡を取れるうえ、新たなシステム導入の手間やコストも抑えられます。とくに、初めて安否確認の仕組みを整える企業にとっては、まず既存ツールで試してみるという選択肢も合理的でしょう。

1-2. テレワーク普及による連絡手段の多様化

従業員がオフィス、自宅、サテライトオフィスなど、さまざまな場所で働くようになったことで、災害時の安否確認はより複雑になっています。

グループウェアはインターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、スマートフォンアプリなどを活用すれば、場所を問わず安否状況を報告できます。

働く場所が多様化するなか、どんな状況でも全員に確実に連絡できる手段を持っておくことは、企業にとって重要な課題です。

2. 安否確認機能を搭載した主要グループウェア

グループウェアの安否確認機能には、製品ごとに特徴があります。主要製品の比較と具体的にできることを見ていきましょう。

2-1. 主要製品の機能比較一覧

安否確認機能を搭載した代表的なグループウェアを比較します。

製品名一斉送信自動集計リマインド対応デバイス特徴的な機能
desknet’s NEOPC/スマホ/ガラケー災害時専用掲示板
サイボウズ OfficePC/スマホグラフ可視化
J-MOTTOPC/スマホ訓練機能
NI Collabo 360PC/スマホ自動プッシュ通知

※「リマインド」は、未回答者を抽出して再送できる機能を指します。製品によっては、管理者操作による再送のみの場合と、自動リマインドまで行える場合があります。

desknet’s NEO

専用の安否確認機能を標準搭載しており、管理者が一斉にメールを配信できます。従業員はパソコン、スマートフォン、ガラケーから安否状況を報告可能です。災害時専用の掲示板機能もあり、避難場所や対応方針の共有にも対応しています。

サイボウズ Office

カスタムアプリ(サンプル)として“安否確認”を用意できます。社員の状況を一覧・絞り込みで確認でき、運用次第で安否情報を集約できます。

※自宅等から利用する場合は外部アクセス環境が必要です。

J-MOTTO グループウェア

地域や部署ごとに安否確認メールを一斉配信でき、テロやパンデミックなどの緊急事態にも対応しています。また、安否確認の訓練機能も備えており、定期的な練習が可能です。

NI Collabo 360

気象庁からの地震情報をもとに、自動でプッシュ通知を配信します。特定の地域にのみ通知できるため、対象従業員の安全を効率的に確認できます。

2-2. グループウェアの安否確認機能でできること

グループウェアでの安否確認には、以下の主要な機能があります。

一斉送信と対象者の絞り込み

管理者は、災害発生時に全従業員または特定のグループに対して安否確認メッセージを送信できます。地域や部署ごとに送信先を絞り込むこともできるため、被災地域の従業員だけに連絡することが可能です。

安否状況の報告と詳細入力

従業員は受信したメッセージに記載されたURLから、自分の安否状況を報告します。無事かどうか、怪我の有無、出社の可否、現在地などを入力でき、コメント欄で詳細な状況を伝えることもできます。

リアルタイム集計と可視化

回答状況は管理者画面でリアルタイムに確認できます。回答率や安否状況の内訳を一覧画面やグラフで視覚的に把握できる製品もあります。

また、未回答者を抽出したり、製品によっては自動リマインド機能で再通知を送信したりでき、回答率の向上に役立ちます。

訓練の実施

定期的に安否確認訓練を実施できる製品もあります。実際の災害時と同じ手順で訓練を行うことで、従業員の防災意識の向上や、緊急時にスムーズに対応できる体制づくりに役立ちます。

3. グループウェアで安否確認を行うメリット

グループウェアでの安否確認には、コスト削減、機能連携、操作性という3つの明確なメリットがあります。

3-1. 既存ツール活用によるコスト・導入負担の軽減

すでにグループウェアを導入している企業であれば、新たな初期費用や月額コストを抑えながら運用を開始できます。従業員は既存のアカウントをそのまま利用できるため、新しいIDやパスワードの管理が不要で、運用開始までの手間も少なくて済みます。

また、説明会や操作マニュアルの準備も最小限で済むため、導入にかかる時間(リードタイム)も短縮可能です。

「なるべくコストを抑えながら、早く安否確認体制を整えたい」という企業にとって、現実的で効率的な選択肢といえるでしょう。

3-2. 他機能との連携による災害対応の効率化

グループウェアの他機能と連携することで、安否確認以外の災害対応業務もスムーズに行えます。

スケジュール機能:出張中や休暇中の従業員の所在地が把握しやすくなります。

掲示板機能:災害時の対応方針や避難場所の情報を全社員に迅速に周知できます。

ファイル共有機能:防災マニュアルや緊急連絡先一覧を一元管理できます。

このように、情報共有から初動対応まで一つのツールで完結できる点は、グループウェアならではの大きな強みです。

3-3. 普段使いのツールのため対応に迷わない

従業員が日常的に使用しているグループウェアであれば、緊急時にも操作方法に迷うリスクを軽減できます。ログイン方法や画面の構成が普段と変わらないため、災害時の混乱下でも比較的スムーズな対応が期待できます。

また、新しいシステムの場合、緊急時にログイン方法を思い出せないといったトラブルも想定されます。その点、慣れ親しんだツールで安否確認ができることは、非常時における大きな安心材料になります。

4. グループウェアでの安否確認の注意点

グループウェアでの安否確認には、システム依存、機能制約、運用課題という3つのリスクがあります。

4-1. 災害発生時の「自動送信」に非対応のケースが多い

多くのグループウェアでは、災害発生時に管理者が手動で安否確認メッセージを送信する必要があります。そのため、深夜や休日などに災害が発生した場合、担当者がすぐに対応できないリスクがあります。加えて、担当者自身が被災している可能性も考慮しなければなりません。

4-2. システム障害時の代替手段の準備が必要

災害時には、ネットワーク障害やサーバートラブルなどの理由で、グループウェアそのものが利用できなくなる可能性があります。このような事態に備え、電話・メール・SNSなどの代替手段を事前に用意しておくことが重要です。

また、以下のようなアナログ対策も有効です。

  • 緊急連絡網を紙で配布しておく
  • 災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法を周知しておく
  • 連絡手段ごとの優先順位やルールを明確化しておく

複数の手段を併用することで、安否確認体制の信頼性を高められます。

4-3. 機能やスケーラビリティで専用システムに劣る

グループウェアに備わっている安否確認機能は、専用システムと比べて機能が限定的です。たとえば以下のような機能は、グループウェアでは非対応であることが多いです。

  • 震度5以上などをトリガーとした自動配信機能
  • 被災状況(けが・避難場所・ライフラインの状況など)の詳細な報告項目
  • 数千〜数万人規模の同時アクセスに耐えうる高負荷対応インフラ

とくに大企業や自治体など多数の従業員を対象とする場合は、処理能力や安定稼働の観点から、専用システムの導入を検討すべきでしょう。

4-4. 回答率の向上には定期訓練が必要

安否確認機能があっても、従業員がその存在や使い方を知らなければ機能しません。最低でも年に1回、できれば四半期に1回程度の訓練を実施し、操作方法の確認と防災意識の向上を図ることが大切です。

さらに訓練の結果を分析し、回答率が低い部署には個別に説明を行うなど、継続的な改善が求められます。

5. グループウェアと専用システムの選定ポイント

企業の規模や業態によって、最適な安否確認の手段は異なります。ここでは、グループウェアで対応可能なケースと、専用システムの導入が望ましいケースを比較します。

5-1. グループウェアで対応可能な企業

以下のような企業は、グループウェアの安否確認機能でも十分に対応できる可能性があります。

全従業員がグループウェアを日常的に利用している企業

すでにグループウェアを導入しており、正社員を含む従業員全員が日常的にログイン・利用している環境であれば、追加コストなしで運用が可能です。また、業務の延長で安否確認ができるため、緊急時のアクセスもスムーズです。

単一拠点または限定的な地域に集中している企業

事業所が単一拠点または限られた地域に集中している場合は、地域ごとの複雑な配信設定が不要なため、シンプルなグループウェアの運用で対応できます。

5-2. 専用の安否確認システムが必要な企業

次のような条件に該当する企業では、専用の安否確認システムの導入が適しています。

複数拠点・広域展開している企業

全国・海外に複数拠点を展開している企業では、地域ごとの通知設定、多言語対応、同時大量アクセスへの耐性など、専用システムならではの高度な機能が求められます。

そのため、事業所が分散している企業ほど、専用システムのメリットが大きくなります。

24時間365日稼働する事業所を持つ企業

工場、病院、コールセンターなど、深夜や休日にも稼働する拠点がある企業では、手動操作に頼らない自動送信機能が不可欠です。

パート・アルバイトなどが多い企業

グループウェアのアカウントを持たないパート・アルバイトといった従業員が多数いる場合、ID発行や利用教育が負担になります。

一方、専用システムであれば、個人の携帯電話番号などを使って簡単に通知・回答が可能であり、連絡の確実性とコスト効率を両立できます。

BCP対策の一環として、確実性・自動化を重視する企業

災害発生時に自動で安否確認を発信し、回答内容を可視化・集計できるなど、確実かつ即応性の高い体制を構築したい場合は、専用システムの導入が最適です。

上記のような企業には、以下の特長を持つトヨクモの『安否確認サービス2』がおすすめです。

  • 災害時に自動で安否確認(気象庁情報と連携)
  • アプリ・メール・LINE(オプション)など複数チャネルで通知
  • 世界3拠点にサーバーを分散し、災害時も安定稼働
  • 月額6,800円から(初期費用は無料)
  • 直感的に操作できるデザイン

さらに、毎年9月1日の「防災の日」には、全契約者を対象に一斉訓練を実施しており、実際の災害と同程度を想定した負荷でシステムの安定性を実証しています。

6. まとめ:自社に合った安否確認の仕組みを選ぼう

グループウェアの安否確認機能は、既存システムを活用できる手軽さとコスト面での利点から、全従業員が日常的にグループウェアを利用している企業や、単一拠点で運用している企業に適しています。

一方で、全国や海外に複数拠点を展開している企業や、工場や病院など24時間体制で稼働する事業所を持つ企業、さらにはパート・アルバイトなど多様な雇用形態の従業員が多い企業では、グループウェアだけでは対応しきれない場面も出てきます。こうした場合には、災害時の自動送信や詳細な集計機能、柔軟な通知手段を備えた専用の安否確認システムを導入することが現実的な選択となるでしょう。

本格的な安否確認体制の構築を目指す企業には、トヨクモの『安否確認サービス2』のような、災害時の自動通知機能と高い安定性を兼ね備えたサービスの導入が有効です。従業員の安全を守り、企業の事業継続を支えるために、実効性のある体制整備が求められています。

安否確認システムをご検討の際は、ぜひ『安否確認サービス2』をご検討ください。

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