節税対策にもなる!慶弔見舞金について相場や導入事例を紹介
みんなのBCP編集部
「慶弔見舞金」とは、従業員やその家族に慶弔事(祝いごとや弔いごと)があったときに贈る、お祝い金やお見舞い金のこと。多くの企業が福利厚生として導入している制度です。
従業員に対するコストが増えてしまう、と導入をためらっている総務担当の方もいるかもしれませんが、慶弔見舞金にはメリットもあります。
今回は、そんな慶弔見舞金について、導入事例やメリット、金額の相場を紹介します。
まずは、慶弔見舞金について基本的な事項を確認してみましょう。
ここからは、慶弔見舞金の導入例を紹介します。
企業にとって慶弔見舞金を導入する大きなメリットは、節税対策になることです。
従業員に支払う慶弔見舞金は、一定の条件を満たせば、福利厚生費として計上することができます。
慶弔見舞金を福利厚生費に含める条件は、以下のようなものです。
・慶弔見舞金が社内規定に基づき、適切に支払われていること
・世間一般的に見て、支払い金額が妥当であること
・従業員間で支払い金額や対象に不当な差が生じていないこと
ここで特に注意したいのは、金額についてです。金額があまりに高額な場合は、従業員への給与とみなされてしまう可能性があります。その場合、課税対象となってしまうので、注意が必要です。
福利厚生費として計上するためには、制度を取り入れている企業の支払い基準を参考に、支払い規定を作成することが大切になります。
参考URL:福利厚生費で節税 – 慶弔見舞金 (2) (ココホレ)
目次
慶弔見舞金とは?当てはまるケースや金額の相場を確認

慶弔見舞金とは
慶弔見舞金の制度は、各企業の福利厚生の一環として独自に設けられているものです。 導入の目的は企業によって異なりますが、例としては従業員の勤労意欲を高めることや、離職を防止することなどが挙げられます。 支払いにあたっては、所定の手続きをおこない、従業員には慶弔事があった事実を証明する書類の提出をしてもらうのが一般的です。当てはまる場合とは
具体的な対象は企業によって異なりますが、代表的な事柄は次のようなものになります。 祝いごと…従業員やその家族の結婚や出産、昇進、就任など 弔いごと…従業員やその家族の死亡、傷病や被災など金額の相場
多くの企業において、支払い金額の相場は1万円から10万円。 支払いの対象となる事柄や、勤続年数、役職の有無などで変動することが多くあります。 設定する際、勤続年数や役職の有無が同程度の男女に対して、性差を理由に支払い金額に差をつけるのは、男女雇用機会均等法をはじめとする法律に抵触する可能性があるので気をつけましょう。 参考URL:慶弔見舞金とは?(マイナビジョブ20’s) 慶弔見舞金とは? 慶弔見舞金の相場と規定について(カオナビ)慶弔見舞金の導入事例

結婚祝い
従業員が結婚をした際に支払う「結婚祝金」は、多くの企業が導入しています。支払いのタイミングとしては、 ・結婚の報告時 ・婚姻届の提出時 ・挙式時 などが挙げられます。 場合によっては、社内の従業員同士で結婚することも考えられるため、このとき支払い金額を1人分、2人分のどちらにするのかは考慮しておくと良いでしょう。 結婚祝金は従業員本人のほか、その子供などの結婚まで対象とすることもできます。 支払い金額の相場:5万円前後 参考URL:ほとんどの会社が支給する結婚祝金。はたして相場はいくら?出産祝い
結婚祝金とともに企業の導入率が高いのが、出産したときに贈る「出産祝金」です。 一般的には、出産したのが従業員本人の場合でも、その配偶者の場合でも一律定額を支払うケースが多くなっています。 出産した子供が何人目であるかにより、支払い金額を変える企業もあります。具体的には、2人目以降の出産が対象の場合は減額か支払いなしといった規定を設けているようです。 支払い金額の相場:1万円前 参考URL:慶弔見舞金とは? 慶弔見舞金の相場と規定について死亡弔慰金
従業員やその家族が死亡した際に支払うのが、「死亡弔慰金」です。 従業員本人に不幸があった場合、支払いは遺族になされるため、死亡弔慰金は、従業員への功労、そして遺族の生活をサポートするためのお金という意味合いが強いといえます。 従業員の家族が死亡した場合、支払いの対象となる「家族」は企業の規定によって異なります。一般的には、従業員の子供や配偶者、実父母が対象となることが多いです。企業によっては、義父母や兄弟を含めることもあります。 死亡した人物と従業員が何等親の関係であるかによって、支払い金額が異なる場合も多くあります。 支払い金額の相場:5万円から20万円(勤続年数により大きく変動) 参考URL:慶弔見舞金とは? 慶弔見舞金の相場と規定について傷病の見舞い
「傷病見舞金」は、従業員が病気になったり、怪我を負ったりしたときに支払います。 業務内で起こった怪我に対して金銭の支払いが行われる意味では、労災補償と類似しています。違いは、傷病見舞金の制度は業務外での病気や怪我について支払いの対象になりえる点です。 企業によっては、入院の最低基準日数に関係なく一律支払いを行う場合や、医師の診断書によって支払い金額を判断する場合があります。 支払い金額の相場:1万円から3万円 参考URL:社員が病気・ケガで入院した…。会社が出す傷病見舞金の相場は?災害の見舞い
「災害見舞金」は、従業員の自宅が災害にあったときに支払います。 支払い金額は、あらかじめ規定により決定しているケースと災害の規模や被災状況によって決定するケースがあります。従業員が世帯主であるか、自宅が持ち家かどうかも支払う金額に差をつける基準となります。 支払い金額の相場:20万円から50万円(損壊の程度により大きく変動) 参考URL:もしも社員の自宅が被災したら…。会社が出す災害見舞金の相場その他の導入例
その他、以下のような事柄を慶弔見舞金の支払い対象として定めている企業もあります。 ・落成、開店、開業 ・企業の上場 ・企業の創立記念 ・従業員の昇進 ・従業員の役職就任 ・従業員の叙勲・褒章授与慶弔見舞金制度を導入するメリット
