大企業向け安否確認システムおすすめ3選|グループ管理・大規模展開・乗り換えで選ぶ

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遠藤 香大(えんどう こうだい)

既存システムの属人化、グループ会社を横断した一元管理、数千人規模への浸透——大企業の安否確認には、中小企業とは異なる固有の要件があります。「担当者が夜中に起きてPCを立ち上げて送信する」という運用を続けている企業や、グループ会社ごとにバラバラのシステムを使っていて本社が全体を把握できていない企業は少なくありません。

本記事では、大企業ならではの安否確認の課題を整理したうえで、システムを選ぶ際のポイントとおすすめシステムを3つご紹介します。乗り換えを検討中の総務・BCP担当者の方にも参考にしていただけますと幸いです。

なお、本記事で紹介する導入事例は、安否確認システムを実際に導入した企業の担当者へのインタビュー取材をもとにしています。

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目次

大企業で安否確認システムが必要な理由

大企業は従業員数・拠点数が多いほど、電話や手動メールによる安否確認の限界が早く来ます。1,000名を超える従業員に対して担当者が手動で安否確認を送信しようとすると、情報収集・対象者の絞り込み・送信・集計に数時間かかることも珍しくありません。

さらに深刻なのが「担当者依存」の問題です。担当者が被災した場合、あるいは休日や深夜に災害が発生した場合、その担当者が対応できなければシステムが機能しません。大規模な組織ほど、特定の人に依存した運用体制のリスクは大きくなります。

また大企業は、取引先や株主・投資家に対してBCP体制の整備状況を説明する責任も求められます。安否確認システムの導入は、従業員を守るための施策であると同時に、事業継続能力を対外的に示すための取り組みでもあります。

大企業ならではの安否確認の課題3つ

手動システム・既存ツールの属人化が限界を迎えている

大企業の安否確認における最も深刻な課題が、運用の属人化です。長年使い続けた自社開発システムや旧来のパッケージシステムでは「夜中に地震が起きたとしても、担当者が起きてパソコンを立ち上げて送信するという作業を行わなければ誰にも安否確認メールが届かない」という状況が常態化しているケースがあります。

さらに問題なのは、システムが複雑なために引き継ぎができず、特定の担当者しか操作できない状態になっていることです。異動・退職・被災といった事態が重なると、安否確認体制そのものが機能しなくなります。

企業のDXを支援するITサービス企業であるJBCCホールディングス株式会社では、長年運用してきた自社開発システムの手動送信・属人化・部署をまたいだ兼務ができないという複数の課題が積み重なり、安否確認サービス2への全グループ統一を決断しました。費用対効果に焦点を当てた稟議書が社内で承認され、グループ10社・全国47拠点への展開が実現しています。

(出典:安否確認サービス2「被災下でも迅速な情報共有と相互コミュニケーションが可能に緊急時の安否確認も完全自動化」

グループ会社・多拠点を横断した一元管理が難しい

グループ会社が複数ある大企業では、それぞれが異なる安否確認システムを使っていたり、同じシステムでも本社が各社の状況をリアルタイムで把握できない状態になっていたりするケースが多くあります。

また、全国に拠点が分散している企業では「全社一斉配信すると、被災していないエリアの従業員にも通知が飛んでしまう」という問題も起きます。夜中に関係のない地震通知が届けば、従業員の通知疲れを招き、回答率の低下につながります。

グループ全体で一貫したBCP体制を構築するためには、本社が全体を一元管理しながら、各グループ会社・拠点の管理者がそれぞれの範囲で独立して運用できる、階層的な権限設計が欠かせません。

数千人規模の全従業員に浸透させるのが難しい

大企業では、正社員だけでなくパート・派遣・契約社員など多様な雇用形態の従業員が存在します。年齢層も幅広く、デジタルツールに不慣れな従業員への対応も必要です。

安否確認システムは「導入した」だけでは意味がありません。いざという時に従業員が迷わず回答できる状態を維持するために、定期的な訓練と継続的な周知活動が必要です。

不動産管理・メンテナンス事業を手がける株式会社URリンケージ(約2,800名・全国多拠点)では、導入当初の安否確認訓練での回答率は50%前後でした。その後、未回答者へのリストアップと個別連絡を地道に繰り返すことで、現在は6時間以内に90%の従業員が回答するまでに改善しています。

(出典:安否確認サービス2「約3000人の従業員を抱える企業の責務として“災害時に動く”が証明された「安否確認サービス2」を選んだ」

大企業が安否確認システムを選ぶ際の5つのポイント

管理者不在でも自動で動くか(属人化の解消)

気象庁の情報と連動して自動で安否確認を配信できるかどうかは、大企業における最重要の確認ポイントです。担当者が夜間・休日・被災時であっても、設定した条件を満たした瞬間に自動で全従業員に配信される仕組みがあれば、属人化のリスクをゼロにできます。

加えて、管理者を複数設定できるかどうかも確認しましょう。特定の担当者に依存しない運用体制を作るためには、管理者数に制限がなく、かつ権限を細かく設定できるシステムが理想的です。

グループ・多拠点の組織構造に合わせた権限設計ができるか

多階層の部署設定に対応しているか、グループ会社・子会社単位で独立した管理者を設定しながら本社が全体を一覧できるか、を確認しましょう。

また、被災エリアに絞った配信ができるかどうかも重要です。全国に拠点がある場合、都道府県・地域単位で細かく配信対象を絞れるシステムを選ぶことで、不要な通知による従業員の混乱を防げます。

大規模アクセスでも落ちない安定稼働

大企業では、大規模災害が発生した際に数千〜数万人の従業員が一斉にシステムにアクセスします。このアクセス集中に耐えられない設計のシステムでは、最も必要な瞬間に機能しなくなります。

データセンターが国内外に分散しているか、アクセス量に応じて自動でサーバーが拡張されるオートスケールに対応しているか、そして過去の大規模災害での実際の稼働実績があるかを確認しましょう。

全従業員への浸透をサポートする操作性

デジタルに不慣れな従業員が多い大企業では、システムの操作が複雑だと登録率・回答率が上がりません。パスワードなしでURLをクリックするだけで回答できるか、マニュアルなしで直感的に操作できるかを確認しましょう。

また、全国の契約企業を対象とした一斉訓練への参加機会があるシステムを選ぶと、定期的な訓練を通じて従業員の定着を促せます。

人事システム連携で名簿管理の工数を削減できるか

大企業では従業員の入退社・異動が頻繁に発生します。SmartHRやMicrosoft Entra ID、Google Workspaceなどの人事システムとAPI連携できるシステムを選べば、名簿の更新を自動化でき、管理工数を大幅に削減できます。

大企業向け安否確認システムおすすめ3選

安否確認サービス2(トヨクモ株式会社)

導入社数4,700社以上・累計契約人数300万人突破(2025年12月末時点)・継続率99.8%。ITreview安否確認システム部門で24期連続最高位「Leader」を受賞しており、顧客満足度と認知度の両面で高い評価を得ています。

大企業の課題①「属人化の解消」に対しては、気象庁情報と連動した24時間365日の自動配信を実現。管理者数は無制限で、4種類の権限設定が可能です。担当者の被災・不在時でも確実に動く体制を構築できます。

課題②「グループ・多拠点の一元管理」に対しては、多階層の部署設定(階層数制限なし)と部門限定管理者機能に対応。グループ会社ごとに独立した管理者を設定しながら、本社が全体を一覧管理できます。188地域区分の細かいエリア設定により、被災エリアの従業員のみに絞った配信も可能です。

課題③「大規模展開」に対しては、LEOC(26,000名)・エームサービス(25,000名)など超大規模での導入実績があります。ワンクリックログインでパスワード不要の回答が可能で、毎年全国一斉訓練を実施して大規模アクセス時の稼働を検証しています。

SmartHR・Microsoft Entra ID・Google Workspace・freee人事労務・kintoneなど主要人事システムとのAPI連携に対応しており、名簿メンテナンスを自動化できます。メッセージ・掲示板機能で安否確認後の対策指示・情報共有まで一気通貫で対応可能。インフラはAWS・世界分散データセンター・オートスケールを採用し、初期費用は0円です。

公式サイト: https://www.anpikakunin.com/

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セコム安否確認サービス(セコムトラストシステムズ株式会社)

20年以上の運用実績を持ち、大企業・官公庁への導入事例が豊富な安否確認システムです。業界最大規模の実績を誇り、特に信頼性を重視する企業に選ばれています。

最大の特徴は、24時間365日体制の専門スタッフによる有人監視です。トラストオペレーションセンターが災害情報を常時監視し、誤報を抑制しながら代行送信を行います。大企業において「確実に初動対応できるか」を重視する場合に、特に選ばれているシステムです。

通知手段はメール・アプリ・LINEなど多様なチャネルに対応しており、GPS位置情報通知機能も搭載しています。セコムグループが培ってきたセキュリティ事業のノウハウを活かした高い信頼性は、大企業が取引先・株主への説明責任を果たす上でも有効な根拠になります。

公式サイト: https://www.secomtrust.net/service/bcp/anpi/

Biz安否確認/一斉通報(NTTドコモビジネス)

NTTグループの強固な通信インフラを基盤とした、4重バックアップ体制による高い安定稼働が最大の特徴です。提供開始から18年の実績を持ち、中小企業から大企業・官公庁まで幅広く採用されています。

大企業向けに特筆すべきは、最大10階層までの複雑な組織管理への対応です。大規模グループ企業の組織構造に合わせた権限設計が可能で、多拠点・多階層の管理ニーズに応えられます。

気象庁連動の自動送信・未回答者への自動再送信・GPS位置情報取得に対応しており、定額制で訓練を何度実施しても追加課金が発生しない料金体系も大企業にとって使いやすい設計です。24時間対応のヘルプデスクが用意されており、導入後のサポート体制も充実しています。

公式サイト: https://www.ntt.com/business/services/biz_anpi.html

大企業の導入事例

事例①:JBCCホールディングス株式会社(ITサービス・グループ10社・全国47拠点)

企業のDXを支援するITサービス企業であるJBCCホールディングス株式会社では、長年にわたって自社開発の安否確認システムを運用していました。しかしこのシステムには、夜中に地震が起きても担当者がPCを立ち上げて手動送信しなければ誰にも届かないという根本的な課題がありました。さらに、システムが属人化していたため部署をまたいだ兼務もできず、安否確認以外のコミュニケーション手段もないなど、複数の問題が積み重なっていました。

安否確認サービス2への乗り換えにあたっては、「抱えている課題をこれだけでクリアできるなら」という費用対効果の観点で稟議書を作成し、社内承認を獲得。グループ10社・全国47拠点への統一展開を実現しました。導入後は手動対応がゼロになり、全国一斉訓練への継続参加を通じてグループ全体への定着を推進しています。

(参考:安否確認サービス2「被災下でも迅速な情報共有と相互コミュニケーションが可能に 緊急時の安否確認も完全自動化」

事例②:株式会社URリンケージ(不動産管理・約2,800名・全国多拠点)

URリンケージ株式会社は都市再生機構(UR)の関連会社として、全国に多数の拠点を持つ不動産管理・メンテナンス事業を手がけています。安否確認システム選定にあたって最優先したのは、「緊急事態に安否確認システムが稼働しなくては意味がない」という安定稼働への要求でした。

比較検討した結果、サーバーが海外に設置されており国内の大規模災害の影響を受けにくいこと、アクセス数に合わせてサーバーが自動拡張されるオートスケール対応であることを決め手として安否確認サービス2を選定しました。

導入当初、安否確認訓練での回答率は50%前後でした。未回答者をリストアップして個別に連絡するという地道な周知活動を継続した結果、現在は6時間以内に90%の従業員が回答するまでに改善。台風・大雨への事前連絡、コロナ対応など、安否確認以外の用途にも活用が広がっています。

(出典:安否確認サービス2「約3000人の従業員を抱える企業の責務として“災害時に動く”が証明された「安否確認サービス2」を選んだ」

よくある質問(FAQ)

現在別のシステムを使っていますが、乗り換えは大変ですか?

安否確認サービス2では、既存の人事システムからCSVを出力してそのままインポートできるため、名簿の移行作業を最小限に抑えられます。JBCCホールディングスの事例では、切り替え開始から1か月以内に完全移行が完了し、移行当月中に安否確認訓練を実施しています。無料お試し期間中に既存システムと並行運用しながら移行準備を進めることも可能です。

グループ会社ごとに管理者を分けて、かつ本社が全体を把握することはできますか?

できます。安否確認サービス2では管理者数に制限がなく、部門限定管理者の設定が可能です。各グループ会社の総務担当者にその会社のみの管理権限を付与しながら、本社の管理者がグループ全体の回答状況を一覧で確認できる運用体制を構築できます。多階層の部署構造にも対応しており、グループ10社・全国47拠点での運用実績もあります。

数千人規模でも全員に浸透させることはできますか?

可能です。安否確認サービス2はワンクリックログインでパスワード不要の回答が可能なため、デジタルに不慣れな従業員でも操作しやすい設計になっています。LEOC(26,000名)・エームサービス(25,000名)など超大規模での導入実績があります。毎年実施される全国一斉訓練への参加を通じて、定期的に従業員が操作に慣れる機会を設けることができます。

夜間・休日に地震が発生しても自動で送信されますか?

はい、24時間365日自動で配信されます。気象庁の「地震・津波・特別警報」情報と連動しており、事前に設定した地域・震度の条件を満たした場合に自動で一斉送信されます。管理者が夜中に手動操作する必要はなく、担当者の被災・不在時でも確実に動作します。

パート・派遣・契約社員も対象にできますか?

できます。安否確認サービス2では雇用形態に関係なくユーザー登録が可能です。休職・育休中の従業員は一時停止機能を使って契約ユーザー数から除外することもできます。SmartHRなどの人事システムとのAPI連携を使えば、入退社・契約変更を自動的に名簿に反映させることも可能です。

大規模災害時にアクセスが集中しても落ちませんか?

安否確認サービス2はAWS・世界分散データセンター・オートスケールを採用しており、アクセス集中時にも自動でサーバーが拡張されます。能登半島地震など実際の大規模災害でも安定稼働が実証されています。毎年全国一斉訓練を実施してシステム負荷を検証しており、大規模アクセス時の稼働実績を公開しています。

まとめ

大企業の安否確認で特に重要なのは「手動・属人化した運用からの脱却」「グループ会社・多拠点の一元管理」「大規模従業員への着実な浸透」の3点です。

既存システムへの不満を抱えながら動けずにいる企業も多くありますが、乗り換えのハードルは以前より大幅に下がっています。まずは無料お試しで実際の使い勝手を確かめてみることをおすすめします。

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編集者:遠藤 香大(えんどう こうだい)


トヨクモ防災タイムズ 編集長 RMCA BCPアドバイザー トヨクモ株式会社で災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案や情報発信に携わる。トヨクモ防災タイムズではBCPや災害対策に関する記事の企画・執筆・編集を担当。専門家との連携や現場視点を取り入れながら、読者に寄り添う防災情報の発信を目指している。

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