【一覧】災害時の緊急連絡手段8選!話題のStarlink(スターリンク)も解説

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遠藤 香大(えんどう こうだい)

災害発生時、家族や友人、従業員の安否確認は最優先事項です。しかし、災害時は回線混雑による発信規制や電波障害が原因で、連絡が途絶えてしまうリスクがあります。

いざという時に備えて、「どのような緊急連絡手段を確保しておけば良いかわからない……」という方も多いかと思います。

そこで本記事では、災害時に使える緊急連絡手段を紹介します。無料の災害用Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」や、近年BCP(事業継続計画)対策としても話題の「Starlink(スターリンク)」といった最新の衛星通信環境もご紹介。災害時に大切な人と連絡を取るための備えとしてぜひ最後までご覧ください。

こんな不安やお悩みはありませんか

  • 安否確認に必要な機能を限られた予算内で導入したい
  • 災害時に全従業員と連絡が取れるか不安
  • 万が一の災害時、迷わず使えるようにしたい

詳しくはこちら

【通信環境】災害時に緊急連絡手段を使うために

災害などの緊急時は、安否確認や情報収集のためにインターネット回線が激しく混雑することが予想されます。

本記事で紹介する緊急連絡手段は、インターネットを介して利用するものがほとんどです。そのため、まずは「通信環境」を確保しなければ始まりません。

ここでは、緊急時に私たちが無料で活用できる代表的な通信手段を2つご紹介します。

00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)

00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)とは、大規模災害の発生時に被災地で無料開放される公衆無線LAN(Wi-Fi)サービスです。大手キャリアや通信業者との契約は不要で、Wi-Fi機能さえ搭載していれば、スマホだけでなくノートPCやタブレットから自由にインターネットに接続できます。

一方で緊急時の利便性を最優先しているため、接続時のパスワード認証がなく、通信が暗号化されていない点には注意が必要です。2013年1月に総務省の支援を受けて設立された「一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会」もセキュリティ上のリスクを指摘しており、利用中は個人IDやパスワード、クレジットカード情報といった重要情報の入力を避けるよう強く呼びかけています。

「00000JAPAN」は、大規模災害や深刻な災害等の緊急時に、被災地で誰でも使えるという利便性を確保するため、通信の暗号化等セキュリティへの対応は行っていません。
(新たに発動可能となった通信障害時の発動も同様です)

「00000JAPAN」のご利用は、緊急時の安否確認や情報収集等の最小限の利用にとどめるとともに、やむを得ずIDやパスワード等個人情報の入力、金融系のサービス等他の用途でご利用の場合は、セキュリティの確保された専用アプリの利用や、HTTPSやVPN等自らセキュリティ対策を行って頂くことをお勧めします。

(引用:一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会「00000JAPAN利用上の注意点」)

Starlink(スターリンク)

Starlink(スターリンク)はSpaceX(スペースエックス)社が提供する衛星通信サービスです。上空の通信衛星と直接電波をやり取りするため、頭上を遮るものがない空が見える場所であれば、地上の通信がつながらない環境でもメッセージサービス、位置情報の送受信などを利用できます。

2026年10月現在、大手3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のいずれかに契約中かつ対象機種であれば追加料金なしで利用可能ですが、対応エリアやサービス内容は限られています。一方で令和6年能登半島地震では、KDDIにより避難所にStarlinkのアンテナ350台が無償提供されるなど、災害をきっかけに少しずつ利用機会が増えてきています。

(参考:KDDI株式会社「忘れてはならない!能登半島地震から1年 KDDIの取り組みとStarlinkが支えた被災直後の通信環境」)

【一覧】災害時の緊急連絡手段8選

  • LINE安否確認
  • SNS(X・Instagram・Facebook など)
  • 公衆電話
  • 災害用伝言ダイヤル(171)
  • 災害用伝言板(web171)
  • 災害用伝言板(NTTドコモ・ソフトバンク・au・楽天モバイル)
  • Googleパーソンファインダー(安否情報)
  • 安否確認システム(企業向けの有料サービス・記事後半で解説)

LINE安否確認

多くの人が利用するLINEでは、震度6以上の地震が発生するとホーム画面に「LINE安否確認」が表示されます。「無事」または「被害あり」を選ぶだけで個別に返信する手間なく一括で安否を共有でき、友だちの状況も一覧で確認可能です。

(参考:LINEみんなの使い方ガイド「LINE安否確認を利用する」)

また、地上回線が途絶えても、主要キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の対象プラン契約かつ対応スマホであればStarlink経由で接続できます(LINEアプリを最新版にしておく必要があります)。画像やスタンプは送れませんが、テキスト送信や位置情報の共有、安否確認機能などが利用できます。制限はあるものの緊急連絡手段としては十分活用できるでしょう。

(参考:LINEみんなの使い方ガイド「災害時や通信圏外でもつながる!LINEの「衛星モード」)

SNS(X・Instagram・Facebook など)

XやInstagram、FacebookなどのSNSも、災害時の有効な緊急連絡手段です。各SNSのダイレクトメッセージ(DM)を使えば、相手の電話番号やメールアドレスが分からなくても連絡を取り合えます。音声やビデオ通話機能のあるSNSもあり、多様な方法で安否確認が可能です。ただし、「なりすまし」や「偽アカウント」もあるため注意が必要です。

また、情報収集時には誤情報にも注意しましょう。災害時に限らず、閲覧数(インプレッション)稼ぎを狙った偽の情報の拡散が多発しています。国や自治体の信頼できる情報かどうか必ず確認してください。

公衆電話(携帯以外の緊急連絡手段)

公衆電話は、平時は110番(警察)・118番(海上保安庁)・119番(消防・救急)などの緊急通報だけが無料ですが、大規模な災害が起きたときは一般の通話も無料になることがあります。公衆電話のメリットは「通信規制の対象外として優先的につながる」、「電話回線から電力供給を受けているため停電していても電話をかけられる」という点です。

災害時、固定電話やスマホで電話がつながらない時や、スマホの充電が残り少ない時におすすめです。公衆電話の設置場所は以下のサイトで検索できるので、ぜひ参考にしてみてください。

▶︎NTT東日本「公衆電話 設置場所検索」
▶︎NTT西日本「公衆電話 設置場所検索」

災害用伝言ダイヤル(171)

災害用伝言ダイヤル(171)は、NTT東日本・NTT西日本が提供する緊急連絡手段です。災害発生時に電話番号をもとに伝言を録音・再生できます。

災害用伝言板(Web171)

災害用伝言板(Web171)は、こちらもNTT東日本・NTT西日本が提供する緊急連絡手段です。スマホ・PCから電話番号をキーとして、伝言情報(テキスト)を登録・確認できます。

災害用伝言板(NTTドコモ、ソフトバンク、au、楽天モバイル)

NTTドコモ、ソフトバンク、au、楽天モバイルの大手通信キャリアが提供する災害用伝言板もあります。災害時に安否メッセージの登録・確認が可能です。

▶︎NTTドコモ
▶︎ソフトバンク
▶︎au
▶︎楽天モバイル

Googleパーソンファインダー

Googleパーソンファインダーは、Googleが提供する災害時の緊急連絡手段です。「人を探している」をクリックすると安否情報を確認でき、「安否情報を提供する」を選択すると自分や家族の安否情報を登録できます。

企業の緊急連絡手段としてはおすすめできない理由

ここまで、無料で利用できる緊急連絡手段を紹介しました。コストを抑えて連絡が取れる一方で、企業が行う緊急連絡手段としてはおすすめできません。

プライバシーの問題

たとえば災害用伝言板では、電話番号を知っていれば第三者でも安否情報を確認できます。悪意のある人物に、生存状況が知られる危険もあるでしょう。

また、個人のLINEアカウントを会社に教えたくない従業員もいるでしょう。そのため、緊急時に従業員全員の安否確認ができない可能性があります。

確認・集計作業に時間がかかる

上記で紹介した緊急連絡手段は、個人どうしで安否確認し合うためのものです。会社が従業員全員の安否をまとめて集める仕組みはないため、人数が多い企業ほど確認・集計に膨大な時間がかかってしまいます。

未回答者への対応が難しい

自社の従業員に一度安否確認メッセージを送ったあとに、誰から返信がないか確認する作業も一苦労です。未回答者を特定して手動で何度も安否確認メッセージを送り続けることは、企業規模では現実的ではないでしょう。

従業員への緊急連絡は安否確認システムがおすすめ

そこでおすすめなのが「安否確認システム」です。

安否確認システムとは、緊急時に従業員とその家族の安否確認を効率化するシステムです。安否確認メッセージの自動送信、回答結果の自動集計など、手動では滞りがちな安否確認を自動化して企業の初動対応をサポートします。

迅速な初動対応をサポートする自動化機能

安否確認システムの多くには、手作業を減らす自動化の機能があります。人事システム連携による従業員情報の更新、気象庁の発表と連動した一斉送信、未回答者への再送信といった機能が自動化されており迅速な初動対応をサポートします。

従業員のプライバシーに配慮した設計

安否確認システムには、「登録された連絡先を管理者が閲覧できない仕様のもの」や「位置情報機能のON/OFFを切り替えられるシステム」があります。プライバシーに配慮したシステムで従業員の抵抗感を減らせれば、連絡先の登録や回答が進み緊急時に全員の安否を確かめやすくなります。

大規模災害を想定したリスク分散運用

安否確認システムを支えるサーバーが1箇所にしかない場合、その地域が被災するとシステムが停止するリスクがあります。そのため多くの安否確認システムは、サーバーを関東と関西などの国内に「地方分散」、あるいは海外にも置く「国際分散」を行っています。地震発生時、ひとつの拠点が被災しても別の拠点で稼働し続けるため、システムが止まるリスクを下げられます。

安否確認システムの比較記事はこちら

本記事で紹介した災害時の緊急連絡手段は、個人間での安否確認にはとても優れています。なにより、無料で手軽に使える点はありがたいですよね。

一方でこれらを企業の安否確認手段として使うには、プライバシーや集計の手間の点で課題があります。

そこでおすすめしたいのが安否確認システムです。安否確認作業の自動化、プライバシーへの配慮、リスク分散された運用で安否確認の精度を高めます。

以下の記事では、おすすめの安否確認システムを比較しています。最適なシステムを選ぶためのポイントもまとめていますのでぜひご覧ください。

【2026年最新】安否確認システムおすすめ20選を専門家が比較!失敗しない選び方を徹底解説

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編集者:遠藤 香大(えんどう こうだい)


トヨクモ防災タイムズ 編集長 RMCA BCPアドバイザー トヨクモ株式会社で災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案や情報発信に携わる。トヨクモ防災タイムズではBCPや災害対策に関する記事の企画・執筆・編集を担当。専門家との連携や現場視点を取り入れながら、読者に寄り添う防災情報の発信を目指している。

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