会社の緊急連絡網の作り方!同意書の雛形・個人情報ルールを解説
遠藤 香大(えんどう こうだい)
もしものときに備えて会社で緊急連絡網を作ることを検討しながらも、「そもそも絶対に必要なのだろうか?」「法的義務はあるのかな?」「従業員から反発されたらどうしよう」など、さまざまな悩みや疑問をお持ちの企業担当者は多いのではないでしょうか。
結論からいうと、会社における緊急連絡網は非常時の安否確認や迅速な指示出しに不可欠なものです。
ただし、適切な情報管理や事前の同意取得を徹底しなければ、個人情報保護法違反や重大なセキュリティリスクに直結するため、自社の組織規模やセキュリティ要件に合った作成・運用手法を見極め、事前のルール作りと安全な管理体制を整えたうえで構築することが重要です。
本記事では、会社の緊急連絡網に関する全体像を理解するとともに、連絡網を作成する6つの手段の比較や個人情報保護法に準拠した4ステップを紹介し、自社に最適な緊急連絡体制を安全に構築できるよう解説していきます。

作り方ステップ3では、以下のような同意書の雛形も用意していますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。

本記事を最後までお読みいただくことで、会社の緊急連絡網の概要や作り方はもちろん、実務上の注意点まで、網羅的に理解できるはずです。ぜひ最後までお読みください。
こんな不安やお悩みはありませんか

目次
会社の緊急連絡網とは?Q&A形式で解説
地震や豪雨といった自然災害をはじめ、火災や感染症などさまざまなリスクに備えて、会社での連絡体制の整備は急務です。しかし「なぜ緊急連絡網が必要なのか」「法的義務や作成方法はどうなっているのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本章ではまず、会社の緊急連絡網に関する基本知識(緊急連絡網の必要性や法的義務、注意点、社員から反発がある場合の対応)について、多くの方が疑問に思うポイントについて分かりやすく解説していきます。
【なぜ必要?】非常時に従業員の安否・状況を確認するため
会社で緊急連絡網を整備する最大の目的は、非常事態の発生時に全従業員の安否をすばやく確認するためです。地震や豪雨、台風などの自然災害だけではありません。火災や感染症の流行、システム障害など、企業を脅かすリスクは多様化しています。
災害の直後は、交通網の遮断や通信障害が起こりがちです。通常の連絡手段が途絶えると、社内の状況把握すら困難になります。そのため、従業員の無事を確認し、適切な救護や指示につなげる体制づくりが不可欠です。
| 緊急連絡網がある場合 | 緊急連絡網がない場合 | |
|---|---|---|
| 安否確認のスピード | 短時間で全員の状況を把握できる | 「どこに連絡するか」の確認が必要で、大幅に遅れる |
| 災害時の初動 | 被災状況が早く分かり指示出しがスムーズ | 状況把握ができず初動対応が遅れる |
| 事業の継続性 | 復旧体制をすぐに構築できる | 稼働人数の把握ができず復旧が停滞する |
| 社員の安心感 | 会社からの指示が届き安心できる | 情報が途絶えて孤立感や不安が強まる |
非常事態は、ある日突然に起こります。だからこそ、平常時に緊急連絡網をしっかりと整備しておくことが大切なのです。
【どうやって作る?】メールや安否確認システムなど6つの方法がある
会社の緊急連絡網を作成する方法としては、固定電話・携帯電話・SMS・メール・チャットツール・安否確認システムの主に6つの選択肢があります。
従業員の安全確保と確実な連絡体制を構築するためには、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で自社に適した手段を選択しましょう。詳しい比較や規模別のおすすめについては、次の章「【比較】会社の緊急連絡網を作る6つの選択肢」で解説しています。
【法的義務はある?】義務はないが安全配慮義務を守るためには不可欠
会社における「緊急連絡網の作成」自体は、法律で直接義務付けられているわけではありません。法律上、連絡網の作成を明確に強制する規定は存在しないため、作らないこと自体で即座に違法となることはないといえます。
しかしながら、企業には労働契約法第5条に基づく「安全配慮義務」が課されています。もし緊急連絡網を整備しなかったことで非常時の安否確認や救助が遅れて従業員に大きな被害が出た場合、安全配慮義務違反として損害賠償責任を問われるリスクがあります(民法第415条の債務不履行)。
| 安全配慮義務とは? 安全配慮義務とは、企業(使用者)が従業員(労働者)の生命や身体、心身の健康を守り、安全に働けるように配慮する法的義務のことです。 労働契約法第5条(労働者の安全への配慮):使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。 |
さらに詳しくは、以下の記事もぜひご確認ください。
【注意点は?】個人情報保護法・セキュリティリスクにも配慮しなければならない点に注意
会社の緊急連絡網を整備する際は、個人情報保護法やセキュリティリスクへの十分な配慮が必要です。
従業員の個人の電話番号やメールアドレスは重要な個人情報です。適切な手順と安全な管理を行わないと、従業員とのトラブルや情報漏えい事故につながる恐れがあります。
トラブルを防ぎ、安全に運用するために押さえるべき注意点は以下の4つです。
| 安全に運用するために押さえるべき注意点 1.必要最小限の情報収集にとどめる:安否確認に必要な項目だけに絞り、過度なプライベート情報は求めない 2.利用目的の周知と同意取得を徹底する:「どんな場面で使うか」「どう管理するか」を明確に伝え、書面やシステム等で事前に同意を得る 3.セキュリティ対策と適切な管理を行う:第三者への漏えいを防ぐため、保管場所やアクセス権限を厳重に制御する 4.定期的な見直しと更新を行う:人事異動や入退社、連絡先変更に合わせて、最新の情報に更新し続ける |
万が一、管理不備で情報が漏えいした場合は、改正個人情報保護法に基づき行政への報告義務や本人への通知義務が生じ、企業としての社会的信用を大きく失うリスクもあります。とくに紙の書類やUSBメモリでの管理は、オフィス被災時の紛失や盗難、情報漏えいのリスクが高まります。
こうした個人情報漏えいや運用上のリスクを大幅に軽減して安全に管理・運用するためには、セキュリティ対策が施された安否確認システムの活用が有効です。個人情報保護法・セキュリティリスク対策が重荷になるようならば、こうしたシステムを緊急連絡網に利用することも検討してみましょう。
とくに大企業の場合にはリスク対策を重要視してシステムを選ぶ必要があるでしょう。こうした大企業向けのシステムを検討したい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
【社員から反発がある場合は?】収集する情報の最小化・利用目的の周知などが必要
従業員からプライベートな連絡先の提出に対して反発や不満が出る場合には、収集情報の最小化と利用目的の丁寧な周知を徹底することが大切です。
個人の携帯電話番号やアドレスを「会社に教えたくない」「プライベートを侵害されたくない」と感じる従業員は少なくありません。その状況で会社都合の強制的な運用を行ってしまうと、不信感を招き情報提供を拒否される恐れがあります。
反発を防ぎ、納得して提出してもらうためには以下の対応が効果的です。
| 納得して提出してもらうための最適な対応例 1.収集する情報を最小限に抑える自宅の固定電話や家族の連絡先まで不要に求めず、本人へつながる最低限の情報に絞る 2.利用目的と発動基準を明確に伝える「災害時の安否確認以外には使用しない」「どのような事態で連絡するか」を書面や社内周知で明記する 3.管理方法とセキュリティ体制を説明する収集した個人情報がどのように厳重管理され、誰がアクセスできるかを説明して不安を解消する |
強制的な指示ではなく、「従業員自身の安全と命を守るために不可欠な施策である」という姿勢を丁寧に伝えることが合意形成のポイントです。それでも私用連絡先の提出に強い抵抗感を示す人がいる場合は、個人の連絡先を開示せずに安否確認が行えるシステム導入を検討するのも有効な解決策となります。
【比較】会社の緊急連絡網を作る6つの選択肢
前章では、会社で緊急連絡網を整備する必要性や法的義務の有無、個人情報保護などの注意点について解説しました。大枠を掴んだところで次に知りたいのは、「具体的にどの手段を用いて連絡体制を構築するか」ではないでしょうか。
本章では、会社の緊急連絡網を作成する際に検討される代表的な6つの手段について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく比較・解説します。
| メリット | デメリット・注意点 | |
|---|---|---|
| 固定電話 | つながれば直接対話できる | 不在リスクが高く、手動連絡に膨大な時間がかかる |
| 携帯電話(社用・私用) | 場所を選ばずリアルタイムに連絡可能 | 災害時の回線混雑や私用番号開示への反発がある |
| SMS(ショートメッセージ) | 電話番号宛てに届き到達率が高い | 文字数制限があり、送信通数に応じたコストがかかる |
| メール | 詳細な避難指示等を一斉送信できる | 平常時のメールに埋もれやすく、アドレス変更の更新が手間 |
| チャットツール | 普段使い慣れており手軽に連絡できる | 個人アカウント開示への抵抗感/未読の対応・回答の集計が大変 |
| 安否確認システム | 自動配信・自動集計と強固なセキュリティを兼備 | 導入にあたり初期費用や月額費用が発生する |
どの方法にもメリット・デメリットがそれぞれ存在するため、自社の目的や風土に合う選択肢を見つけることが重要です。実際に運用するとどうなるかイメージしながら読み進めてみてください。
従業員の家の固定電話
会社の緊急連絡網として従業員の家の固定電話を活用する方法は、連絡先を集めやすい一方で、非常時対応や個人情報管理の面で課題が多い手段です。
| 固定電話で緊急連絡網をつくるメリット ・つながれば直接対話できるため、災害時の正確な被災状況をリアルタイムに把握しやすい |
| 固定電話で緊急連絡網をつくるデメリット ・固定電話を契約していない世帯が増加しており、全従業員の連絡先を網羅できない ・災害時は回線混雑や規制が発生しやすく、固定電話がつながらないリスクが高い ・1件ずつ順番にかける必要があり、全員への連絡に膨大な時間がかかる ・紙やエクセルなどで管理することになり、紛失や盗難による重大な個人情報漏えいリスクがある |
最近では「家の固定電話がない」という従業員も多く、現代の会社の緊急連絡網としては限界があると言わざるを得ません。
携帯電話(社用・私用)
会社の緊急連絡網として携帯電話を活用する方法は、移動中でも直接連絡が取れる利便性がある反面、災害時の回線障害や個人情報の取り扱いに課題があります。
| 携帯電話で緊急連絡網をつくるメリット ・持ち運びができるため場所を選ばず、移動中や外出先でもリアルタイムに連絡を取り合える ・社用携帯を支給している場合は個人情報の提供トラブルが起きにくく、会社の管理下で運用しやすい |
| 携帯電話で緊急連絡網をつくるデメリット ・災害時は基地局の被災や停電による通信障害が発生しやすく、通話や通信が非常に不安定になる ・紙やエクセルなどで管理することになり、紛失や盗難による重大な個人情報漏えいリスクがある ・私用携帯番号を使う場合は「プライベートの番号を会社に教えたくない」と社員から反発されるリスクがある ・社用携帯を全員に支給するには膨大な導入コストや維持費用がかかるため、費用面でのハードルが高い |
社用携帯を全員に支給するのであれば社員の抵抗感は下がる一方で、コストや維持費用が膨大となります。また、災害時に通信が不安定になる可能性があるため、ほかの連絡手段との併用が必要です。
携帯電話のショートメッセージ(SMS)
会社の緊急連絡網として携帯電話のショートメッセージ(SMS)を活用する方法は、電話番号さえ分かれば確実に届きやすく災害時にも強い反面、送信文字数の制限や費用面に注意が必要です。
| SMSで緊急連絡網をつくるメリット ・携帯電話番号宛てに直接届くため開封率が高く、災害時でも通話回線に比べて通信障害の影響を受けにくい ・PCからのWeb一斉送信サービスを活用すれば、多数の従業員へ同時にメッセージを配信できる |
| SMSで緊急連絡網をつくるデメリット ・1通あたり全角70文字程度などの文字数制限があり、詳細な被災状況や避難指示を伝えるのが難しい ・一斉送信サービスを利用する場合は送信通数に応じた従量課金が発生するため、運用コストが膨らみやすい ・私用携帯の番号を集める必要がある場合、個人情報の管理や収集に対して社員から不満が出る可能性がある |
SMSで会社の緊急連絡網をつくる際は、文字制限を考慮してシンプルな文面にする工夫が求められます。また、送信元の番号が社員に認識されていないと迷惑メッセージと誤認されるおそれがあるため、事前に対象番号を周知・登録してもらう運用が必要です。
メール
会社の緊急連絡網としてメールを活用する方法は、複数人に一斉に情報伝達できる利便性があるものの、手動で管理する手間が発生することや見落としのリスクがあります。
| メールで緊急連絡網をつくるメリット ・文字数の制限がなく、災害状況や避難指示などの詳細な情報を全従業員に一斉に共有できる ・会社支給のアドレスを活用できれば、プライベートな連絡先の提供に対する社員の反発を抑えやすい |
| メールで緊急連絡網をつくるデメリット ・アドレス変更のたびにリストを手動更新する必要があり、最新状態の維持に手間がかかる ・受信拒否設定や迷惑メールフィルタの影響により、重要な連絡が届かない可能性がある ・平常時の業務メールに埋もれてしまい、緊急の安否確認に気づかれないリスクが高い ・誤送信(BCCとCCの押し間違えなど)による大規模なメールアドレス漏えい事故のリスクがある |
メールで緊急連絡網をつくるには、あらかじめメールアドレスを事前に把握してリスト化する必要があります。アドレス変更があった際にその都度更新が求められるのも難点といえます。受信拒否設定により相手に届かないケースもあるため、定期的にテスト送信して確認するとよいでしょう。
チャットツール(LINE・Slack・Chatworkなど)
会社の緊急連絡網としてチャットツールを活用する方法は、普段の業務で使い慣れているため手軽に連絡を取り合えるメリットがある一方、セキュリティ対策やプライベートとの切り分けに配慮が必要です。
| チャットツールで緊急連絡網をつくるメリット ・LINEやSlack、Chatworkなど日常的に使用しているツールであれば操作に迷いにくく、スピーディーなやり取りができる ・部署やチームごとに既存のグループを活用できるため、新規の連絡先登録や初期設定の手間を削減できる |
| チャットツールで緊急連絡網をつくるデメリット ・個人アカウント(プライベートLINEなど)を利用する場合、業務外での開示に社員からの反発が生じやすい ・無料ツールや個人向けSNSではセキュリティ機能が不十分な場合があり、不正アクセスや情報流出のリスクがある ・未読・既読の個別の進捗把握がしにくく、全社の安否状況を集計・整理するのに時間がかかる |
無料のチャットツールではセキュリティが不十分なケースもあるため、信頼性の高いサービスを選ぶことが重要です。また、非常時に慌てないよう、あらかじめ緊急時専用のグループやチャンネルを開設しておくとスムーズに運用できます。
安否確認システム
会社の緊急連絡網として専用の安否確認システムを活用する方法は、自動配信や集計機能により運用負担を最小限に抑えつつ、堅牢なセキュリティで個人情報を保護できる確実な手段といえます。
メールやチャットツールなどの他の手段では、連絡を一斉送信できても「個別の返信内容を目視で確認してまとめる」という膨大な作業が発生します。一方、専用の安否確認システムであれば、従業員が選択肢を選んで返信・回答するだけで、自動的にリアルタイムの集計結果が画面に反映されるため、現状把握がスムーズに行えます。
| 安否確認システムで緊急連絡網をつくるメリット ・気象庁の震度情報と連動した自動一斉送信に加え、全員の回答結果や未回答者のリストが自動でリアルタイム集計される ・個別の返信メッセージを確認・手動集計する手間が一切なく、管理者が被災した場合でも全社の被災状況を即座に把握できる ・個人情報は高度に暗号化されたクラウド上で保護され、管理者にも私用連絡先を非開示で運用できるため社員の同意を得やすい(高度な対策を講じているシステムの場合) |
| 安否確認システムで緊急連絡網をつくるデメリット ・専用ツールの導入にあたり月額費用や初期費用などのコストが発生する ・従業員にシステムの使い方を周知し、事前に訓練する必要がある(使い勝手のいいシステムを導入するのがおすすめ) |
安否確認システムで会社の緊急連絡網を構築する場合は、導入時に全従業員へログイン登録を行ってもらい、年に数回の到達確認テストや防災訓練をセットで運用することが成功のポイントです。
事前の準備と訓練を行っておくことで、有事の際にも迷わず迅速に安否確認を行える体制が整います。
【会社規模別】おすすめの緊急連絡網の連絡手段
前章で整理した6つの連絡手段の特性を踏まえたうえで、本章では「自社の規模ならどの手段が適しているか」を考えていきましょう。
会社規模によって従業員数や組織構造が異なりますし、管理コストの許容範囲も変わってきます。身の丈に合った最適な連絡手段を選ぶことが、無理のない運用のポイントとなります。
自社の現在の従業員数や将来の組織構造を具体的にイメージしながら読み進めてみてください。
少人数企業:電話・メール・チャットを併用するのがおすすめ
少人数の会社における緊急連絡網は、電話やメール、ビジネスチャットなどの複数の連絡手段を組み合わせて運用するのが効果的です。社員数が少なく組織構造が単純な会社であれば、普段から使っているツールを連絡網としても活用することで、費用をかけずに安否確認体制を整えられます。
複数の連絡方法を組み合わせる際は、以下のポイントを意識して体制を構築します。
| 【少人数企業】会社の緊急連絡網を作る例 ・メインの連絡手段としてビジネスチャットを活用する 日常的なツールを使うことで、緊急時でも迷わず迅速にメッセージのやり取りが行える ・電話やメールをサブの予備手段として併用する通信障害やアプリの未読に備え、複数の到達ルートを確保して伝達漏れを防ぐ ・手動集計の手間やセキュリティ管理には注意する 返信を目視で集計する負担や個人情報の取り扱いには配慮し、万全を期すならば安否確認システムの導入も選択肢としましょう |
少人数企業であれば、既存の連絡手段を掛け合わせることでコストを抑えて連絡体制を整えられます。ただし将来的な増員や運用の効率化を見据える場合は、自動送信や一括管理ができる安否確認システムの検討も有効です。
中規模企業:業務で使用している連絡手段・安否確認システムを検討するのがおすすめ
従業員数が100名を超えてくる中規模企業の緊急連絡網は、部署ごとに連絡手段を使い分けるか、確実な集計と管理を行える安否確認システムを導入するのが効果的です。
組織が複数の拠点や部門に分かれるため、1つの手段だけに頼った手動運用では情報の伝達漏れや安否回答の集計遅れが発生しやすくなる点に注意が必要です。
中規模企業で円滑な連絡体制を構築する際は、以下のポイントを押さえて運用方針を決定します。
| 【中規模企業】会社の緊急連絡網を作る例 ・階層ごとに連絡ツールを使い分ける 危機管理本部から部門長へは電話やSMS、部門内ではメールやビジネスチャットを活用して段階的に共有する ・安否確認システムを導入して自動化を図る 手動集計の限界を迎える規模でもあるため、自動送信や回答の自動集計機能を備えた専用システムの活用がベストとなる ・管理権限や拠点の被害状況も集約する 従業員個人の安否だけでなく、事業所ごとの被害確認や対応事項も一元管理できるように体制を整える |
中規模企業では「ビジネスチャットの活用」と「安否確認システムの導入」のどちらを選ぶかが大きな検討ポイントとなるケースが多いでしょう。日常使いのビジネスチャットは手軽で導入コストを抑えられる反面、災害時に100名以上の返信を目視で集計・確認する手間や、重要メッセージの埋没リスクが課題です。
一方、専用の安否確認システムはコストが発生するものの、地震連動の自動送信やリアルタイムの自動集計機能により、管理者の集計負担を大幅に削減できます。
発生する導入コストや日々の維持費用と、非常時の集計にかかる労力や確実性を慎重に比較考量した上で、自社に最適なバランスの手段を選択することが大切です。
大規模企業:安否確認システムを検討するのがおすすめ
従業員数が1,000名を超えるような大規模企業の緊急連絡網では、一斉連絡と自動集計機能を備えた専用の安否確認システムを導入するのが効果的な選択となるでしょう。
対象人数が膨大になる大規模組織では、メールやチャットによる手動連絡や目視での集計作業に膨大な時間がかかり、災害時の初動対応が致命的に遅れるリスクがあるためです。
大規模企業で緊急連絡網のシステムを選定・運用する際は、以下のポイントを意識することが重要です。
| 【大規模企業】会社の緊急連絡網を作る例 ・自動一斉送信とリアルタイム自動集計を重視する 手動送信や目視集計を排除し、災害発生と同時に全従業員へ通知して回収状況を即座に可視化する ・柔軟なカスタマイズ性と権限設定を確認する 拠点別・部署別の対象絞り込みや、階層に応じた管理者権限の設定、メッセージテンプレート機能があるシステムを選ぶ ・大規模アクセスに耐えうるインフラを備えたサービスを選ぶ 発災直後の回線混雑やアクセス集中でもダウンしない堅牢なサーバー・回線基盤を確認する |
大規模企業において、連絡伝達の遅れや集計遅延は企業全体の意思決定を停滞させます。初動スピードと管理精度を最優先し、自社の組織構造に合わせた柔軟な運用ができる安否確認システムを活用することが、迅速な事業継続(BCP)と社員の安全確保において重要です
緊急連絡網の手間・リスクを最小化したいなら安否確認システムがおすすめ
安否確認システムの導入にはコストがかかるため、「電話やメール、普段使っているチャットツールでも、工夫すればできるだろう」「わざわざまた新しいシステムを入れたくない」と考える企業担当者もいるかもしれません。
しかしながら、手間やさまざまなリスクを最小化したいのであれば、やはり安否確認システムが最善の選択肢となります。その他の手段では、大規模災害時に発生する「通信規制」や「手動集計の遅延」といった課題を克服するのが困難であるためです。
| 安否確認の課題1:連絡を取るのに膨大な時間がかかる 電話で1人ずつ直接連絡する場合や個別メッセージの運用では、全員に連絡が行き渡るまでに多大な時間を要する →安否確認システムなら、災害発生時に気象庁データと連動して全従業員へ一斉に自動送信できるため、伝達の遅れが生じない |
| 安否確認の課題2:手動集計に膨大な時間がかかる 届いた返信を1件ずつ目視で確認し、手作業でリストにまとめる必要があり、リアルタイムな状況把握が難しくなる →安否確認システムなら、回答結果がリアルタイムで自動集計され、管理者が手作業でまとめる負担を一切なくせる |
| 安否確認の課題3:未回答者への個別対応に追われる 未応答者への再確認や掛け直し、メッセージの再送作業に追われ、管理者が本来行うべき緊急対応に専念できなくなる →安否確認システムなら、未回答者を自動で抽出して一定時間ごとに再送信を自動で行ってくれるため、人の手を介さずにフォローできる |
| 安否確認の課題4:通信規制やサーバーダウンの影響を受ける 発災直後は回線の混雑(輻輳)による電話の不通、メールサーバーの処理遅延、チャットツールのダウンリスクが高まる →安否確認システムなら、複数ルート(アプリ・LINE・メール等)への対応や堅牢なインフラ構成により、通信障害を回避して高い到達率を維持できる |
規模が小さいうちは電話やメール、既存のチャットツールを活用した手動管理から始めるのも一つの選択肢ですが、運用の長期化に伴い管理の負担やセキュリティリスクは確実に増大します。自社の安全配慮義務を果たしつつ、個人情報トラブルを避けるためにも、自社の状況に合わせて段階的に安否確認システムの導入へと移行していくことが大切です。
会社の緊急連絡網の作り方4ステップ(個人情報保護法に準拠)
会社の緊急連絡網の全体像や選択肢を確認したところで、ここからはいよいよ「実際に個人情報保護法を遵守しながら、どのような手順で整備を進めるか」という実践的なステップについて解説していきます。
個人情報の取扱いに配慮しながら安全に運用するためには、以下の4つのステップに沿って進めていくのがおすすめです。
| 会社の緊急連絡網の作り方(個人情報保護法に準拠) ステップ1:利用目的・発動条件・指示内容を明確化する ステップ2:会社の緊急連絡網をどの手段で行うか検討する ステップ3:同意文書を作成・配布して同意を取得する ステップ4:緊急連絡網のテスト運用・改善 |
従業員からの信頼を得ながら、有事の際にも確実に機能する緊急連絡網の構築手順について、しっかり確認してください。
ステップ1:利用目的・発動条件・指示内容を明確化する
個人情報保護法に準拠した会社の緊急連絡網を作成するには、まず「何のために収集・利用するのか(利用目的)」と「どのような場面で動かすのか(発動条件)」を明確に定義することが不可欠です。
あらかじめ目的やルールを明確にしておくことで、取得した個人情報の目的外利用や流出トラブルを防止できるだけでなく、有事の際にも担当者が迷わず迅速に連絡を出せるようになります。
| 利用目的の例(個人情報保護法の観点) 従業員の安全確認および災害発生時の緊急連絡、事業継続に向けた出社・指示情報の伝達に限定して利用する旨を明示する(目的外の社内連絡や日常業務には使用しない) |
緊急連絡網を作る目的は、緊急時に必要な連絡先を確保することです。そのため、収集する個人情報は、氏名、所属部署、電話番号、連絡先など、本当に必要な情報だけに絞りましょう。緊急連絡に直接関係ない情報は収集・管理しないようにします。
(参考: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律 第17条(利用目的の特定)」)
【緊急連絡網を動かす発動条件・指示内容の例】
| 利用目的と発動条件 | 指示内容の例 |
|---|---|
| 地震発生時(震度5弱以上) | ・全従業員へ安否確認メッセージを一斉送信する ・各部署の責任者が部署内の被災状況を取りまとめて報告する |
| 台風・大雨発生時(特別警報が発令された場合) | ・全従業員へ自宅待機やリモートワークの指示を出す ・各部署の責任者が被害状況を確認し危機管理本部へ報告する |
| 火災発生時(社内または近隣施設で発生した場合) | ・全従業員へ即座に避難指示を伝える ・安全確保の後、各部署の責任者が全員の無事を報告する |
| システム障害発生時(主要業務システムが停止した場合) | ・IT部門から全従業員へ障害状況と暫定対応を連絡する ・各チームリーダーが復旧状況を逐次確認して全体に共有する |
目的と発動条件があらかじめ整理されていれば、従業員も安心して連絡先を提供でき、緊急時にもスムーズな対応が可能になります。ルールが固まったら、次のステップとして安全に連絡を送れる適切な連絡手段の選定へ進みます。
ステップ2:会社の緊急連絡網をどの手段で行うか検討する
利用目的や発動条件などを整理できたら、その内容に合う形で「どの手段で緊急連絡網を整備するか」を検討していきましょう。先ほどの3章も参考に、自社の規模や目的に応じて適切なものを選ぶのがおすすめです。
なお、個人情報保護法やセキュリティの観点からリスクを抑えたいという場合には、「安否確認システム」を中心に選定するのが有効です。従来の連絡手段では、個人情報の管理漏れや誤送信によるセキュリティリスクが高く、緊急時における回答の集計・把握にも多大な労力がかかるためです。
【個人情報の取扱い・セキュリティの観点における比較表】
| 連絡手段 | 情報の取扱いの観点 | セキュリティリスクでの観点 |
|---|---|---|
| 電話・SMS | 自宅固定電話や個人の携帯番号を集める必要があり、紙やデータでの管理・保管・不必要な共有を防ぐ運用が煩雑になりやすい | 口頭伝達やメモの放置による漏えいリスクがある。また、SMS送信時の電話番号誤入力による誤配信のリスクも生じる |
| メール | 個人用アドレス等を収集・保管する管理負担が大きく、送信時のBCC指定漏れなどでアドレスが流出する危険性もある | 誤送信(TO/CCとBCCの指定ミス)による第三者への情報流出リスクが高く、暗号化なしの送受信では漏洩の危険性もある |
| 社内チャットツール | グループ全体にやり取りが見える設定の場合、個人情報や被災状況が他の従業員に閲覧される | 端末紛失時のアカウント乗っ取りや、チャンネルのアクセス権限設定ミスによる不正アクセスの危険性がある |
| 安否確認システム | 連絡先がシステム上で暗号化して一元管理され、目的外利用の防止や収集・削除の取扱ルールを厳格化できる | アクセス制限・操作ログ管理・高水準のセキュリティ対策が施されており、誤送信や情報流出のリスクを極小化できる |
万が一、手動のツール(電話、メール、チャットなど)で運用する場合は、個人情報保護やセキュリティリスクの観点から、「アクセス権限を管理者のみに絞る」「専用の非公開チャンネルを作成する」といったセキュリティ対策を必ず講じましょう。
ステップ3:同意文書を作成・配布して同意を取得する
会社の緊急連絡網を運用するにあたっては、収集する個人情報の項目や利用目的を明確に記した「同意文書」を従業員に配布して、事前に同意を取得するステップが必要となります。
従業員のプライベートな連絡先(携帯電話番号や個人メールアドレスなど)は個人情報に該当するため、本人の同意なしに収集・利用することはできません。
同意文書を作成する際は、従業員が安心して提出できるよう以下の5項目を必ず網羅しておきましょう。
【同意文書に盛り込むべき内容の例】
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 収集する個人情報 | 氏名、所属部署、電話番号(携帯・自宅・SNS)、メールアドレス(業務用・個人用)など、必要最低限の情報 |
| 利用目的 | 自然災害や緊急事態が発生した際の安全確認および緊急連絡に限定して使用することを明記 |
| 第三者提供の有無 | 外部の委託業者(安否確認システムの運用会社など)へデータを提供・預託する場合は、提供先と目的を明記 |
| 開示請求などの権利 | 従業員が自身の登録情報を確認・訂正・削除する権利や、同意を撤回できる権利があることを明記 |
| 問い合わせ先 | 個人情報の取り扱いに関する質問や相談を受け付ける窓口(部署名・担当者連絡先)を明記 |
ほかの目的で既に個人情報の同意書を取得している場合、緊急連絡網の作成・運用に関する記載がなければ、改めて再度同意を取得し直す必要があります。
実務でそのまま利用できる同意書のフォーマットを用意しましたので、以下から自社の運用に合わせてダウンロードしてご活用ください。

| 緊急連絡先情報同意書テンプレート ・緊急連絡先情報同意書テンプレート(Googleドキュメント形式)をダウンロードする ・緊急連絡先情報同意書テンプレート(Word形式)をダウンロードする ・緊急連絡先情報同意書テンプレート(PDF形式)をダウンロードする ※個人情報の入力は不要です。クリックするとファイルがダウンロードされます。 |
誰がいつ同意したのかを記録し、口頭で説明する機会を設けたり、質問に答えたりし、従業員が安心して情報提供に同意できるように配慮しましょう。
(参考: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律 第18条(利用目的による制限)」)
(参考: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律 第33条(開示)」)
(参考: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律 第34条(訂正等)」)
ステップ4:緊急連絡網のテスト運用・改善を続ける
作成した会社の緊急連絡網は、一度構築して終わりにせず、定期的なテスト運用と見直し・改善を繰り返すことが極めて重要です。
実際の有事が発生した際、連絡先の変更漏れによる伝達不通や、管理者側の操作ミス、セキュリティ上の不備といった問題が発生することを未然に防ぐためです。
テスト運用を実施する際は、主に以下の「セキュリティ面」および「運用面」のチェック項目を重点的に確認しましょう。
【緊急連絡網のテスト時の確認事項】
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| アクセス制御 | 権限のない第三者や不適切な従業員が、緊急連絡網の個人情報にアクセスできない状態になっているか |
| 通信の暗号化 | 緊急連絡のメッセージや回答データが、安全な通信経路(SSL/TLSなど)で送受信されているか |
| ログの記録 | 誰がいつアクセスし、どのような操作を行ったかの履歴(ログ)が適切に記録・保存されているか |
従業員に対して、緊急連絡網の利用方法や重要性を定期的に周知徹底し、緊急連絡網の有効性を確認することも大切です。
会社の緊急連絡網を適切に運用するためのポイント
適切な手順を踏んで緊急連絡網を作成したとしても、適切に管理・運用していかなければ、いざというときに機能しなかったり情報漏えいトラブルにつながったりする恐れがあります。
そこで本章では、作成した会社の緊急連絡網を適切に運用するためのポイント(情報の管理、定期的な更新、テスト訓練の実施)について解説します。
| 会社の緊急連絡網を適切に運用するためのポイント ・従業員の情報を適切に管理すること ・緊急連絡網の連絡先を定期的に更新すること ・定期的に緊急連絡網を使ったテスト ・訓練を実施すること |
「作って終わり」にせず、大切な個人情報漏えいのリスクを防ぎつつ、万が一の災害時にも即座に従業員の安否を確認できる実践的な運用を目指しましょう。
従業員の情報を適切に管理すること
会社の緊急連絡網を適切に運用するためには、集めた個人情報を厳重に管理し、漏えいや不正アクセスを防ぐセキュリティ体制を構築することが不可欠です。
たとえば電話番号をエクセルでまとめて緊急連絡網を作っている場合、誰でもアクセスできる状態にしてしまうと、第三者や無権限の従業員に個人情報が流出・拡散してしまう重大なリスクが生じます。
個人情報保護法第23条に定められた安全管理措置を遵守するために、以下の点に気を付けましょう。
| 従業員の情報を適切に管理するポイント ・閲覧・編集権限の制限:担当者を必要最小限に絞り、アクセスできる人員を限定する ・パスワード管理とログの記録:管理ファイルへのパスワード設定を徹底し、いつ誰がアクセス・操作したかの履歴を残す ・安全な保管環境の確保:暗号化機能やアクセス制御が備わった安全なシステム上で保管する |
手動での管理はセキュリティ対策の負担が大きくなりがちです。そうしたリスクや負担を避けたいならばやはり、アクセス制限や暗号化が標準装備された「安否確認システム」の活用がおすすめです。
(参考: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律 第23条(安全管理措置)」)
緊急連絡網の連絡先を定期的に更新すること
会社の緊急連絡網の適切な運用のためには、登録されている個人情報を定期的に確認し、常に最新の状態へ更新するフローを構築しておくことが不可欠です。
情報を放置してしまうと、運用面・法律面・セキュリティ面で以下のような重大なリスクが生じます。
| 定期的な更新が必要な理由 ・部署異動、引っ越し、携帯電話の機種変更などを反映していないと、有事の際に安否確認や指示が出せなくなる ・退職者の個人情報を削除せずに残したままだと、不要なデータ保持による漏えいリスクが高まるほか、誤送信などのトラブルにつながる ・個人情報保護法第22条では、利用する必要がなくなった個人データを遅滞なく消去するよう定めており、不要な情報を抱え続けることは法令遵守の観点からも問題となる |
上記のようなリスクを避けるためには、「定期的に従業員向けに確認メールを送る」「人事異動のタイミングで更新を依頼する」という方法が効果的です。また、従業員が自分の情報を確認・訂正・削除できる仕組みを整えることも重要です。
(参考: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律 第22条((データ内容の正確性の確保等)」)
定期的に緊急連絡網を使ったテスト・訓練を実施すること
会社の緊急連絡網を適切に運用して、「いざというとき」に実効性を発揮させるためには、定期的な一斉送信テストや防災訓練を継続して実施することが不可欠です。
適切に連絡網を整備していても、実際の有事の際に「連絡が届かない」「従業員が送信・回答手順を覚えていない」「受信用アプリの設定が解除されていた」といった不備があると意味がないからです。
緊急連絡網の実効性を高め、スムーズな運用につなげるために、以下のような取り組みを定期的に実施しましょう。
| テスト・訓練を実施するときのポイント ・年1〜2回、全社防災訓練や避難訓練のタイミングに合わせて、一斉送信テストを実施する ・何時間以内にどれだけの割合の従業員から回答があったかなどを記録し、連絡がつかない原因を特定・改善する ・アプリの通知許可設定・アドレス変更の漏れがないかなどを、定期的に確認・周知する |
たとえば、弊社サービス『トヨクモ安否確認サービス2』では契約企業・団体を対象に「防災の日」に全国一斉訓練を実施しており、2026年には約2,600社・100万人が参加しました。
参加者データでは、平均回答率81.2%、半数が回答を終えた時間は53.3分という結果が出ています。こうした訓練データをもとに未回答者の傾向分析や運用の更なる改善・見直しを進めることで、実際の災害時にも確実に機能する体制を整えられます。
(参考: トヨクモ『安否確認サービス2』の全国一斉訓練2026、参加者が100万人を突破)
もしも手動での管理に限界を感じた場合は、一斉配信や未回答者への自動再送信機能が備わった「安否確認システム」を検討し、運用の効率化と確実性をより高めていきましょう。
7.会社の緊急連絡網を作成・運用するならトヨクモ『安否確認サービス2』がおすすめ
会社の緊急連絡網を安全かつ確実に運用するなら、トヨクモが提供している『安否確認サービス2』の活用がおすすめです。

『安否確認サービス2』は、気象庁の情報と連動して自動で安否確認を行えるシステムであり、一斉送信された緊急連絡は、事前登録されたメールアドレスや専用アプリなどに通知されるため「通知が届かない」といったトラブルを未然に防げます。
また、従業員からの回答結果を自動で集計・分析してくれるため、安否確認等にかかる作業コストを大幅に削減できます。
安否確認システムの優位性については記事内でお伝えしたとおりですが、そのなかでも『安否確認サービス2』がなぜ多くの会社から支持されるのか、3つのポイントからご説明いたします。
管理者すら連絡先を見られない強固なセキュリティ
プライバシー保護と個人情報の管理負担軽減の観点から、ユーザーが登録した個人所有のメールアドレスなどは、管理者であっても閲覧できない仕組みになっています。また、位置情報などの重要な個人情報も意図的に取得しない仕様となります。
従業員が安心して登録できる安全確認システムとして、従業員からの支持を得やすいのが特徴です。
また、外部からの不正アクセスに対しては、二段階認証によるログイン方式を採用し、セキュリティを強化しています。さらに、サービス内のすべての通信をSSL暗号化することにより、第三者による不正アクセス、盗聴、なりすましを防止しています。
「個人情報を厳重に管理したいが、自社で万全なセキュリティ環境を作るのは難しい」という場合でも、システムに任せることで安全管理措置をクリアできます。
外部連携による最新データ管理の自動化
従業員の異動や入退社に伴う情報更新の手間を大幅に削減して、管理漏れや誤操作によるリスクを防ぐことが可能です。
電話番号やメールアドレスを使った緊急連絡網の場合、人事イベントのたびに手作業で修正を行う必要があり、更新漏れや誤入力による情報漏えいが発生しがちです。
トヨクモ『安否確認サービス2』では、SmartHRやfreee人事労務、Google Workspaceなどの人事情報管理サービスと連携し、APIを活用してほかのシステムとも自動同期が可能です。これにより、常に最新の情報を維持し、管理ミスや誤操作による情報漏えいを防ぎます。

データ管理の負担を最小限に抑えることで、管理者は日常的なメンテナンス業務から解放され、有事の備えに集中できるようになります。
アクセス集中に耐える24時間365日の稼働体制
安否確認システムでは「有事に動くこと」が非常に大切です。『安否確認サービス2』は、Amazon Web Services(AWS)を利用したクラウドコンピューティングを採用しており、高い可用性と耐障害性を備えています。

データセンターはシンガポールをはじめ、世界各地に分散配置され、国際的なバックアップ体制が整っています。また、オートスケール機能(※)により、トラフィックの急増にも自動で対応し、システムのダウンタイムを最小限に抑えられます。
※オートスケール機能:サーバー負荷等のトリガーに応じて、自動的にクラウドサーバーの台数を増減させる機能のこと。
手動や一般的なメール配信では、回線混雑やサーバーダウンによって連絡が届かない危険性があります。世界基準の強固なインフラに支えられたシステムを使うことで、「いざというときに動かない」という最悪の事態を回避できます。
さらに詳しくは、『安否確認サービス2』公式サイトの「選ばれる理由>もしもの時に“動く”を証明」もご覧ください。
少しでもトヨクモ『安否確認サービス2』をご検討下さる方は、ぜひ「無料お試し」をご利用ください。30日間無料でお試しが可能です。
会社の緊急連絡網に関するよくある質問
最後に、会社の緊急連絡網に関するよくある質問について回答していきます。
BCP対策として緊急連絡網は必要ですか?
BCP対策の一環として、緊急連絡網は必要です。緊急連絡網には、災害や緊急事態が発生した際に、誰が誰に連絡するかが明確に示されているため、連絡の抜け漏れを防ぐ効果があります。
迅速かつ確実な情報共有が可能となり、事業の早期復旧や従業員の安全確保に役立つでしょう。事前に作成しておくことで、緊急時の混乱を最小限に抑えられます。
緊急連絡網は個人情報に該当しますか?
緊急連絡網に記載される、氏名や住所、電話番号、メールアドレスは個人情報にあたります。個人情報取扱事業者は、情報を利用する際に、目的を明確にする義務があります。
個人情報保護法にもとづき、個人情報の適切な管理が必要です。利用目的の明示や安全管理措置の徹底など、以下の3つに注意しなければなりません。
・利用目的の明示:緊急連絡網の作成目的を明確にし、従業員に説明する
・本人の同意取得:個人情報の収集・利用について、従業員から事前に同意を得る
・情報の適切な管理:収集した個人情報を適切に管理し、漏洩や不正利用を防止する
これにより、個人情報の漏洩や不正利用を防ぐことが可能となります。
緊急連絡網の作成に従業員の同意は必要ですか?
個人情報の収集や利用については、事前に従業員の同意を得ることが法律で義務付けられています。個人情報保護法にもとづくものであり、従業員が情報提供を拒否する権利も尊重されなければなりません。
強制的に個人情報の提供を求めることは、避けるべきであり、適切な説明と同意取得が必要です。個人の権利を守りつつ、適切に情報を管理しましょう。
緊急連絡網の作成は会社の義務ですか?
緊急連絡網の作成は、法的な義務ではありません。一方で、会社には従業員の安全を守る「安全配慮義務」が課されています。安全配慮義務の観点からは、緊急連絡網の作成が推奨されています。
会社において、緊急連絡網は安全配慮の重要な手段として位置付けられているものです。
災害時の安否確認にLINEは使えますか?
大規模災害が発生すると、LINEの「安否確認」機能が利用可能です。災害時には、LINEのホーム画面に赤枠で案内が表示され、利用者は自身の安否を報告できます。登録している友達の安否状況も、あわせて確認できます。
LINEの安否確認機能は、iOSおよびAndroidのバージョン12.2.0以降で利用可能です。安否確認手段の一つとして、認識しておくとよいでしょう。
緊急時の確認事項はどのようなものですか?
緊急連絡網で連絡が取れたら、まず被災状況や本人および家族の怪我の有無を確認します。次に、現在の居場所や出社の可否、出社可能な場合の交通手段、自宅の状況などを聞きましょう。
緊急時はメールの文面を簡潔にし、受け手が読みやすく、返答しやすい内容にすることがポイントです。これにより、迅速かつ正確な安否確認が可能になります。
まとめ
本記事では「会社の緊急連絡網」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。
◆会社の緊急連絡網とは?Q&A形式で解説
- 【なぜ必要?】非常時に従業員の安否・状況を確認するため
- 【どうやって作る?】メールや安否確認システムなど6つの方法がある
- 【法的義務はある?】義務はないが安全配慮義務を守るためには不可欠
- 【注意点は?】個人情報保護法・セキュリティリスクにも配慮しなければならない点に注意
- 【社員から反発がある場合は?】収集する情報の最小化・利用目的の周知などが必要
◆【比較】会社の緊急連絡網を作る場合の連絡手段の選択肢
- 従業員の家の固定電話
- 携帯電話(社用・私用)
- 携帯電話のショートメッセージ(SMS)
- メール
- チャットツール(LINE・Slack・Chatworkなど)
- 安否確認システム
◆【会社規模別】おすすめの緊急連絡網の連絡手段
- 少人数企業:電話・メール・チャットを併用するのがおすすめ
- 中規模企業:業務で使用している連絡手段・安否確認システムを検討するのがおすすめ
- 大規模企業:安否確認システムを検討するのがおすすめ
◆会社の緊急連絡網の作り方(個人情報保護法に準拠)
- ステップ1:利用目的・発動条件・指示内容を明確化する
- ステップ2:会社の緊急連絡網をどの手段で行うか検討する
- ステップ3:同意文書を作成・配布して同意を取得する
- ステップ4:緊急連絡網のテスト運用・改善を続ける
◆会社の緊急連絡網を適切に運用するためのポイント
- 従業員の情報を適切に管理すること
- 緊急連絡網の連絡先を定期的に更新すること
- 定期的に緊急連絡網を使ったテスト・訓練を実施すること
緊急連絡網は、企業の危機管理体制において欠かせない要素です。個人情報保護やセキュリティリスクの観点からも、対策が万全に講じられている安否確認システムの活用をおすすめします。
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執筆者:遠藤 香大(えんどう こうだい)
トヨクモ防災タイムズ 編集長 RMCA BCPアドバイザー トヨクモ株式会社で災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案や情報発信に携わる。トヨクモ防災タイムズではBCPや災害対策に関する記事の企画・執筆・編集を担当。専門家との連携や現場視点を取り入れながら、読者に寄り添う防災情報の発信を目指している。
