【地震に強い】安否確認システムおすすめ10選!選び方も解説
遠藤 香大(えんどう こうだい)
東日本大震災では、通信規制やサーバーダウンにより、従業員の安否確認に数日を要した企業が少なくありませんでした。今後、再び大地震が発生した際に企業のBCP(事業継続計画)を機能させるには、インフラが混雑しても機能する「地震に強い」安否確認システムの導入が不可欠です。
現在、気象庁の地震情報と連動したシステムや、サーバーが分散配置された安否確認システムが登場し、災害時の安否確認を進化させています。しかし、多くの安否確認システムがあり、どれが地震に強いシステムかわからない方も多いです。
そこで本記事では、地震に強い安否確認システムの選び方、おすすめのシステムを紹介します。実際に安否確認システムを導入した企業の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
地震に強い安否確認システムの選び方
まずは、地震に強い安否確認システムの選び方を解説します。
地震発生時の稼働実績があるか
機能が魅力的だったり利用料金が安くても、実際に地震が起きた時に使えなければ意味がありません。とくに大地震が発生した際には、アクセス集中によるサーバーダウンのリスクも考えられます。そのような状況でも正常に安否確認メッセージを配信できていたか必ず確認しましょう。
(参考:トヨクモ 安否確認サービス2「自動配信実績」)
気象庁の地震情報と連動した一斉送信機能はあるか
地震に強い安否確認システムを選ぶなら、気象庁の地震情報と連動した自動一斉送信機能は必須です。登録地域であらかじめ設定した震度の地震が発生した際に、自動で安否確認メッセージを送信可能。夜間や休日など防災担当者が対応できない状況でも、安否確認から回答集計・未回答者への再送信まで自動で行える点がメリットです。
アクセス急増に対応できるか
災害時は多くのユーザーが一斉にシステムにアクセスするため、回線がパンクしやすくなります。ここで重要なのが「オートスケール」という仕組みです。アクセス数の急増をシステムが自動で察知し、サーバーの処理能力を広げてシステム停止を防止します。
導入実績の多い安否確認システムは信頼度が高いですが、それだけ災害時のアクセスも多いということ。そのため、こうしたアクセス急増への具体的な対策があるかどうかも必ず確認しておきましょう。

サーバーを分散しているか
安否確認システムを支えるサーバーが1箇所にしかない場合、その地域が被災するとシステムが停止するリスクがあります。そのため多くの安否確認システムは、サーバーを関東と関西などの国内に「地方分散」、あるいは海外にも置く「国際分散」を行っています。地震発生時、ひとつの拠点が被災しても別の拠点で稼働し続けるため、システム停止のリスクを未然に防止できます。
防災訓練でも使えるか
たとえば、防災訓練の日時にあわせて安否確認メッセージを予約送信できるシステムもあります。防災訓練で実際にシステムを運用してみることで、「通知が届かない」、「操作方法がわからない」、「アプリの更新を忘れていた」などの具体的な課題を洗い出せます。
なお、トヨクモでは安否確認サービス2のご契約企業・団体様を対象に「全国一斉訓練」を毎年9月1日に実施しています。こうした訓練を通じてシステムの操作に慣れていただく中、システム側は膨大な負荷に耐え安定稼働を証明し続けています。
(参考:トヨクモ株式会社「過去最大89万人超が参加、全国一斉訓練2025を実施」)
地震に強い安否確認システムおすすめ10選
ここからは、地震に強い安否確認システムおすすめ10選を紹介します。以下の比較表では、とくにおすすめの5サービスの特長をまとめました。
| 安否確認サービス2 | セコム安否確認サービス | エマージェンシーコール | オクレンジャー | Biz安否確認/一斉通報 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料 | 60,000円〜 | 無料〜 | 要問合せ | 無料〜 |
| 月額料金 | 6,800円〜 | 12,000円〜 +20円/ID | 10,000円〜 | 要問合せ | 10,000円〜 |
| 無料お試し期間 | 30日間 | 30日間 | 30日間 | 2週間 | 2週間 |
| 気象庁の災害情報と連動した 自動一斉送信 | ◯ | – | ◯ | ◯ | ◯ |
| サーバーの国際分散 | ◯ | – | – | ◯ | – |
| 公式サイト | ▶︎詳細 | ▶︎詳細 | ▶︎詳細 | ▶︎詳細 | ▶︎詳細 |
*価格は税抜きです。
*「-」表記は公式ホームページで情報が確認できなかった項目です。
*比較表に不正確な点がありましたら「防災タイムズ編集部(toyokumo@toyokumo.co.jp)」までご連絡をお願いいたします。
安否確認サービス2

安否確認サービス2は、トヨクモ株式会社が提供する安否確認システムです。50名以下の中小企業から大企業、病院や福祉施設、地方自治体まで幅広く利用されており、導入実績は5,000社以上。シンプルでわかりやすい操作画面が好評でサービス継続率は99.8%を誇ります。
また、契約企業・団体を対象に毎年9月1日に実施している「全国一斉訓練」では、訓練後にレポートを送付。社内の回答率の時間推移や訓練全体の平均回答時間などがまとめられています。全体と比較することで、自社の防災力チェックに活用できます。
セコム安否確認サービス

セコム安否確認サービスは、セコムトラストシステムズ株式会社が提供する安否確認システムです。契約社数は9,500社、利用者数859万人(2026年3月末現在)の豊富な導入実績があります。
24時間365日のオペレーション体制により、災害発生時の初動対応をサポートしています。気象庁などの災害情報に対し、独自のノウハウを持つ専門スタッフが正確性を確認する方法を採用。機械的な自動配信だけに頼らず、迅速に災害発生を通知します。
エマージェンシーコール

エマージェンシーコールはインフォコム株式会社が提供する安否確認システムです。導入社数9,000社以上、30年以上の支援実績があります。
システムの導入だけで終わらせず専門の担当者が運用や定期的な訓練の実施方法、社員の意識向上まで手厚く伴走します。
オクレンジャー

オクレンジャーは株式会社パスカルが提供する安否確認システムです。導入企業・団体は累計4,000社以上、ユーザー数は累計260万人以上を誇ります。
日本国内に1カ所、海外に2カ所、データセンターを分散。日本国内の大規模災害を想定した、リスク分散を行なっています。
Biz安否確認/一斉通報

Biz安否確認/一斉通報は、通信事業者のNTTドコモビジネス株式会社が提供する安否確認システムです。東日本大震災や阪神・淡路大震災など、震度7の地震にも耐えた堅牢なデータセンターをベースとしています。
さらに、自動化機能も充実しています。事前に設定した震度以上の地震発生時、安否確認メッセージの配信・回答収集・未回答者への再送を自動で行います。
ANPIC
安否確認システムANPIC(アンピック)は、株式会社アバンセシステムが提供する安否確認システムです。静岡大学・静岡県立大学と共同開発され、国立大学でのシェア率は50%以上と豊富な導入実績があります。
ANPICは米国のAmazon EC2サーバーを採用しています。サーバーを海外に分散配置しているため、日本国内での大地震の影響を受けない点がメリットです。
安否コール
株式会社アドテクニカの安否コールは、災害時の迅速な安否確認と、平時のBCP運用支援を目的としたSaaS型安否確認システムです。
平時はグループチャットとしても利用可能で、メッセージだけでなく写真やPDFなどのファイルを共有し、社内コミュニケーションを活性化。災害時はBCPマニュアルや被災状況の確認・共有も可能です。
クロスゼロ
クロスゼロは、株式会社建設システムが提供する安否確認システムです。平時にも災害時にも役立つようにデザインされた「フェーズフリー」なシステムです。
クロスゼロは、地震・津波・大雨・土砂災害の気象庁の警報に加え、AI技術でSNSから独自収集したリアルタイムの現地情報も配信。身近な災害状況をいち早く伝える情報配信方法で、従業員の当事者意識を高め迅速な避難行動へとつなげます。
Cuenote
Cuenote安否確認サービスは、ユミルリンク株式会社が提供する安否確認システムです。
メール配信システムを20年以上提供し続けており、その運用実績から培ったノウハウで、緊急時の安否確認メッセージの高い到達率が期待できます。
安否の番人
安否の番人は、日立グループの株式会社日立産業制御ソリューションズが提供する安否確認システムです。
サーバーは国内の東西2拠点に分散配置。地震発生時のリスク分散により、東日本大震災や熊本地震といった大規模地震における安定稼働の実績があります。
安否確認システムの導入事例
ここでは、トヨクモ『安否確認サービス2』を実際に導入した企業の事例を紹介します。
能登半島地震では2時間以内に安否確認完了
プラス株式会社様が以前活用していた安否確認システムは、管理者数の増加に比例して費用が増える料金体系でグループの拡大とともに膨大なコストが課題となっていました。
そこで、管理者数によって料金が変動しない「安否確認サービス2」を導入。システム運用コストの大幅な削減に成功しました。
また、低コスト化だけでなく安否確認の効率化も実現しています。令和6年能登半島地震では、発生からわずか2時間以内に対象となる全従業員の安否確認を完了させることができました。
関連記事:安否確認サービス2「導入事例:プラス株式会社」
以前のシステムでは70%前後だった回答率が90%と大きく改善
株式会社船場様では、過去に導入していた2つの安否確認システムにそれぞれ課題を抱えており、十分な安否確認体制を構築できずにいました。
そこで、操作性に優れ、訓練時の手間を解消できるメッセージの予約送信機能を備えた「安否確認サービス2」へ移行しました。導入から1ヶ月後、石川県能登地方で地震が発生した際、初めてこのシステムで安否確認を実施。約400名の従業員を対象に稼働させたところ、以前のシステムでは70%前後にとどまっていた回答率が90%へと大幅に向上し、導入成果を実感できました。
今後は安否確認だけでなく、メッセージ機能や掲示板機能も積極的に日常業務に取り入れ、社内の情報共有体制をさらに強化していく方針です。
関連記事:安否確認サービス2「導入事例:株式会社船場」
一週間以内にほぼ全員の安否確認が完了
公益社団法人 日本柔道整復師会様では、電話やFAXによる安否確認を行なっていましたが、災害時の救助や医療活動の初動対応が遅れるリスクを感じていました。
そこで、安否確認サービス2を導入し、スムーズに安否確認を進められる体制を整えました。年に一度の災害対策担当者会議では、システムを活用した安否確認の流れを47都道府県にいる担当者から全会員へ周知。令和6年能登半島地震の発生時には、余震が続くなかでも発災直後に60%以上の回答を集められ、一週間以内にほぼ全員の安否確認ができました。
災害時、救助や治療を求めている被災者・患者のためにスムーズに救助・支援するためにも、安否確認サービス2を活用し、さらなる防災意識の向上に努めたいと考えています。
関連記事:安否確認サービス2「導入事例:公益社団法人 日本柔道整復師会」
以上、安否確認サービス2の導入事例の一部を紹介しました。なお、以下のページでは「業種・ユーザー数・エリア・機能や課題」で条件を絞って『安否確認サービス2』の導入事例を確認できます。ぜひ貴社の条件に近い事例を参考にしてみてください。
関連記事:トヨクモ 安否確認サービス2「導入事例」
安否確認システムに関するよくある質問
安否確認システムに関して、よくある質問を以下に記載しました。
安否確認システムとは
安否確認システムとは地震などの緊急事態が発生した際、従業員と素早く連絡が取れるシステムです。一定水準以上の地震や津波、土砂崩れが発生した際、従業員へ安否確認のメールを自動で配信します。
操作画面に表示されたいくつかの設問に答えるだけで、安否確認ができます。回答結果の集計もシステムに任せられるため、素早く従業員の安否状況を確認できるのもメリットです。
また、掲示板やメッセージ機能が搭載されたシステムも多く、事業復旧に向けた動きを従業員と話し合いながら進められます。
安否確認システムの機能
安否確認システムの主な搭載機能は、以下のとおりです。
- 安否確認メールの配信
- 回答結果の集計
- 気象情報や災害情報の取得
- GPSによる位置情報の提供
- 掲示板による情報共有
- 従業員の家族の安否確認
システムによっては、アンケートや多言語表記などの機能も搭載しています。
ただし、機能が充実するほど初期費用や月額料金は上がる傾向にあるため、必要な機能を明確化しておくことが重要です。
地震などの災害時、従業員に安否確認の「通知が届かない」「気づかれない」リスクが心配です。
地震などの災害時には、従業員に通知が届かない、または気づかれないリスクがあります。安否確認を確実に行うには、複数の手段で通知できる仕組みを整えることが重要です。
連絡手段が1つだけの場合、通信障害や見落としの影響を受けやすく、通知の到達率が低下する可能性があります。実際に東日本大震災では、アクセス集中によるシステム負荷の増大や、通信トラフィックの急増によるメール遅延が発生しました。
そのため、安否確認システムを比較する際は、複数チャネルで配信できるかに加え、災害時の高負荷や通信混雑に耐えられる設計かを確認することが重要です。
安否確認サービス2は、メール・アプリ・LINEによる通知に対応しています。さらに、AWS上に構築したクラウド基盤と、分間100万通以上を配信できる「SendGrid(センドグリッド)」というメール配信システムの活用により、地震などの災害時でも安定した通知配信を支援します。
国内の大規模災害で、安否確認システム自体が止まるのが心配です。
国内で大規模災害が発生した場合、システム停止のリスクに備える必要があります。そのため、データセンターの設置場所や分散体制は、重要な検討ポイントです。
安否確認サービス2では、国内での地震などの災害発生時にも影響を受けにくい構成を採用しています。具体的には、影響を受けづらい堅牢なAWSのデータセンターを活用し、アクセスが急増しても、自動でサーバーを拡張させ、システムが安定稼働する状態を構築しています。
メインのデータサーバーは「過去100年間に地震・津波などの被害報告がない」「電力が安定している」などの理由で、シンガポールに設置。ほかのデータサーバーも世界各地に分散配置し、国内の地震などの災害に影響されない環境を構築しています。
地震対策に必要な機能は揃えたいですが、費用も抑えたいです。
コストを抑えたい場合でも、安否確認サービスは月額料金だけで比較しないことが大切です。初期費用や最低利用期間などの契約条件によっては、最終的にかかる導入コストが大きく変わることがあります。
そのため、サービスを比較する際は、全体のコストを把握するための項目をまとめて確認する必要があります。
比較時に確認しておきたいポイントは、以下の4つです。
- 月額料金(入口価格)
- 初期費用の有無
- 最低利用期間
- 無料トライアルの有無
これらを事前に確認しておくことで、導入時にかかる費用をより正確に見積もりやすくなります。
たとえば、安否確認サービス2の料金体系と最低利用期間は、以下のとおりです。
- 初期費用:無料
- 月額料金(税抜):6,800円〜
- 最低利用期間:なし
- 30日間トライアルあり
初期費用がかからず、契約期間の制約もないため、導入時の負担を抑えながら安否確認サービスを検討したい企業に適した選択肢といえるでしょう。
安否確認システムを導入して地震対策を強化しよう
安否確認システムの導入は企業防災の第一歩です。とくに地震に強い安否確認システムを選ぶ際は、サーバーの分散体制や過去の巨大地震における稼働実績、そして管理者が対応できなくても自動で稼働する仕組みを比較することが重要です。大地震の際、迅速な初動対応を実現するためにも、本記事を参考に安否確認システムの導入を検討してみてください。
また、本記事で紹介した安否確認システムには「無料トライアル」が用意されています。
トヨクモの独自調査では、安否確認システムの入れ替えを経験した企業のうち、58%が「事前に確認しておくべきこと」として「無料お試しによる実際の操作性の確認」をあげています。(参考:トヨクモ株式会社「安否確認システムの入れ替えに関する実態調査」)
気になるシステムは無料トライアルで操作性も確認しながら導入を検討しましょう。
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編集者:遠藤 香大(えんどう こうだい)
トヨクモ防災タイムズ 編集長 RMCA BCPアドバイザー トヨクモ株式会社で災害時の安否確認を自動化する『安否確認サービス2』の導入提案や情報発信に携わる。トヨクモ防災タイムズではBCPや災害対策に関する記事の企画・執筆・編集を担当。専門家との連携や現場視点を取り入れながら、読者に寄り添う防災情報の発信を目指している。